525: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/06(火) 20:09:26.39 ID:gIu6BcBMO
【クィーンズベル城 玉座】
王様「よくぞまいった! オモテをあげラクにせよ」
僧侶「王様。ご息災であられましたでしょうか」スッ
王様「健康だけが取り柄よ。この地の気候はなににつけても暑い。過酷ではあるが、丈夫な身体にもなる」
僧侶「健康だけとは、ご冗談が過ぎます。クィーンズベルは陛下のご采配で民達の笑顔が守られているのですから」
戦士&魔法使い&武闘家「……」ポカーン
王様「此度(こたび)は、水不足の件で参ったのであろう? ワシも不安でじっとしておられなんだ」
王妃「法王庁に申請を出してから、よもやこんなにはやく対応していただけるとは」
僧侶「……? いえ、今回わたくしは、法王庁とは別件で動いております」
王様「なに? では、法王庁からの使者として参ったのではないのか?」
僧侶「おそれながら。わたくしは勇者様と行動を共に致しております」
王様「勇者……勇者だと……⁉︎」ガタッ
王妃「まぁ……懐かしい。十年前に見かけたきり。大きくなったのでしょうね」
僧侶「左様でございます、陛下。その旅の途中で御国に立ち寄る運びとなり、この子を……」
少年「……」オズオズ
王様「そうか……勇者がこの国にいるか……ならば後で挨拶にこさせよ。して、その子は――」
姫「失礼いたしますっ!!」バターーンッ
王妃「……なんですか、騒々しい……姫……あなた、自室謹慎処分だと……」
姫「お説教ならば後で! さ、メイド」
少年「あっ!」
メイド「あ……あぁ……っ!」タタタッ
少年「お姉ちゃぁ〜〜んっ!」タタタッ
メイド「あぁっ、よかったっ、ほんとにっ、よかったっ」ギュッ
少年「うぐっ、ひっ、うぁぁあんっ」ギュッ
王様「こ、これは……? どういう……?」
姫「お父様。家族の再会です。それだけなんですの」グスッ
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