524: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/06(火) 19:42:16.87 ID:gIu6BcBMO
【翌日 早朝 クィーンズベル城 城門前】
兵士「えぇいっ、だまれだまれ! 身分を証明する物がないやつを通すわけにはいかん!」
魔法使い「だからさぁ〜! メイドを呼んできてってお願いしてるだけだってばぁ!」
兵士「どこの馬の骨ともわからぬやつ! そんなやつの弁など聞く耳を持たぬ!」
魔法使い「そんな融通がきないこといいはって本当に知り合いだったらどうするつもり⁉︎ あんたよくそれで門番が勤まってるわね! 頭でっかち!」
兵士「なっ⁉︎ ななっ⁉︎」
僧侶「……じゃんけんっ、ぱー」
少年「あっち向いて、ホイ」
僧侶「あらあらぁ〜、また負けちゃいましたぁ」
少年「あの……いいよ。お姉ちゃんに会えなくても。ウチに帰れば母さんがいるし」
魔法使い「そぉ? 姉と弟の再会を邪魔する兵士のせいでぇ〜。ごめんねぇ〜」
兵士「うぬっ」タジ
武闘家「そうは言っても伝言も預かってる。メイドには会わねばならん」
戦士「昨夜、あたしたちはならず者から彼女を助けてるんだ。後日、城に来るようにも言われてる。メイドからなにか聞いてないか?」
兵士「知らん」プイ
魔法使い「ほんとにぃ? 大目玉くらうのは兵士さんなんだからね?」
兵士「知らんもんは知らん! ……メイド様は姫様専属だ。私は普段会えないんだ」
僧侶「仕方ありませんねぇ〜」
武闘家「? 少年を家に送り届けようというのか?」
僧侶「いえいえ〜。これを拝見したいだたきたいのですがぁ」パサ
兵士「はぁ……なんだ? 紙切れを出されたところで一般人の入城は――」シュルシュル
戦士&魔法使い&武闘家「……?」
兵士「……っ⁉︎ こ、これはっ⁉︎」ギョ
僧侶「どうですかぁ? これなら許可をいただけると思うのですけどもぉ」
兵士「しっ、失礼いたしました! ダーマ神殿“法王庁”の御婦人でしたか!」
戦士「ダーマ……」
魔法使い「法王庁……っ⁉︎」
僧侶「師にあたる方が最高顧問を務めておりましてぇ〜」
魔法使い「法王庁といえば特権階級にいる超エリート集団じゃない⁉︎ 僧侶って、そこから来たの⁉︎」
僧侶「はい〜」
兵士「他三名はお付きの者でしょうか?」
戦士「誰が付き人だ!」
僧侶「くすくすっ、まぁまぁ〜。穏便に済むのならいいじゃありませんかぁ」
武闘家「(こ、こいつ……いったい……)」
僧侶「行きますよぉ〜。お付きの方々〜」
魔法使い「(ダーマ神官の中でも選りすぐりの才能を持つ者だけ通れる狭き門。倍率はすごく高い。たしか……噂でつい最近、百年にひとりの天才を輩出したと……まさか……?)」
僧侶「さぁ、行きましょぉねぇ〜」
少年「う、うん」
魔法使い「(ま、まさかねぇ……)」
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