勇者「ニートになりたい」
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472: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/03(土) 22:03:19.35 ID:sz2fZswmO
お頭「衛兵から聞いたか……ぎゃっはっはっ! 百人じゃねェのよ。俺たちの団は」

ジャン「例え千でも同じこと、万を超える数ではないと……万もいるとか?」

お頭「いいや。いねェ、くっ、くっくっ」

ジャン「お頭ぁ、わかりませんよぉ〜」

お頭「“魔族”だよ。俺たちのバックにはやつらがついてる」

ジャン「(あぁ? ……ちっ)」

衛兵「えっ⁉︎ そ、そうなんですか⁉︎」

お頭「どうだい? これなら信じられないこともないだろう? 国を落とせると」

ジャン「魔族が人間と協力か、もしくは協同ともいいましょうか……初めて聞きましたが」

お頭「俺も驚いたさァ。なにしろ、人間の若い女の姿をしていたからなァ。最初は気がつかなかった」

ジャン「(人間の若い? 淫夢族か?) ……それで、どうやって?」

お頭「そこまで話する気にゃならねェ」

ジャン「魔族がいるかどうかだけでも」

お頭「今言ったろ……チッ、証明か」ゴソゴソ

衛兵「……そ、そんな……ま、魔族と繋がってたなんて……」ブツブツ

お頭「ほらよ。このビー玉見てみな」

ジャン「それは?」

お頭「こりゃあ、なんでも特殊な瘴気の溜まってるもんを閉じこめてる玉らしい。中でケムリが渦になってるのわかるだろ?」

ジャン「(たしかに、紫色の、なにか、形作ってないか?)」ジー

お頭「こんなもんは人間には作れない代物だ。呪いのアイテムなんかでもねぇ」

ジャン「(よく、見ると、竜か?)もっと、よく見せていただいても?」

お頭「ダメに決まってるだろうが。証明はコレで済んだ」サッ

ジャン「……けちんぼぉ〜」

お頭「さぁ、どうするよ? お前の結論は」

ジャン「お頭に協力します」キッパリ

お頭「あ、あぁ? 悩むそぶりも見せずにか?」

ジャン「他人が血を流そうかどうなろうか知ったこっちゃありません。俺はクズじゃなくドクズだったようです」

お頭「軽率なやろうだ」

ジャン「単純明快でいいじゃないですか。俺は答えましたよ。お頭はまだじっくり考えたいですか?」

お頭「うう、む」

ジャン「(魔族がなんでまた人間に。あいつら種族のプライド高いはずだけどな〜、クィーンズベルを潰すために人間同士の争いに演出するつもりなのかなぁ)」

手下「お、お頭ぁッ!!」ダダダッ

お頭「うるせぇなァ!! ゆっくり考えられねぇだろうがッ!!」

手下「す、すいませんっ! でも、ガンダタを追っていかせた、馬たちが……帰ってきてて……!」

お頭「馬? 馬だけか?」

手下「し、死体をくくりつけた、馬が……!」

お頭「チッ、やられたか。なら、さらに人員を増やして……いや、まてよ。おめェ、衛兵よりつええんだったな……なら、こうすッか。ガンダタって野郎を殺ってこい。そしたらお前を信用する」

ジャン「かまいませんけど、顔がわかりませんよ」

お頭「人相書きなら、ほらよ」ポイッ

ジャン「……」パシッ シュルシュル

お頭「そいつが、ガンダタだ」

ジャン「(あれ? これどっかで……あぁっ⁉︎ 山で出会った山賊じゃねっ⁉︎ こっちに合流してたの⁉︎)」


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