407: ◆7Ub330dMyM[sage]
2018/01/29(月) 10:25:19.04 ID:NGx50bz8O
姫「仮にも一国の姫が免除すると言ったこと自体は撤回しないんですの。ただ――」
ジャン「……?」
姫「どーにも、ひっかかるんですの。以前、城に来た時にわたくしに会った?」
ジャン「(なんだこいつは⁉︎ 野生の勘でもあんのかっ⁉︎ )な、ななにをっ? そ、そんなわけがございません」
姫「前回来た時は何しに? お母様に言われて?」
ジャン「(ま、まずいぞ。演技どうこうじゃねぇ、ウソで塗り固めて二分の一の賭けに勝ち続けるしか。辻褄が合わなければ一発でアウトだ)左様です」
姫「そう……定期的に文を渡してるのを見たことあるんですの。でも、その時の貴族はマスクをしては」
ジャン「ち、父上なのです! 私は息子です!」
姫「父上……?」
ジャン「はい、この度は、隠密ですので。あまり顔を知られていない私がと」
姫「ふぅん」
ジャン「(ど、どうだ? 息子いるよな? どうなんだ?)」
姫「……そうなんですの」
ジャン「(セーーーフッ!! セーフっぽい!)」
姫「では、私と面識はないんですのね?」
ジャン「ありません! 誓って!」
姫「あなた、いくつですの?」
ジャン「……18になりました」
姫「……」ピクッ
ジャン「(空気が重てえ! こいつは何気なく聞いとるのかもしれないが、俺は生きた心地してない。帰りたいよぉ〜)」
姫「同い年なんですのね。私も18の誕生日を迎えたばかりです」
ジャン「そ、それは、めでたきことで」
姫「ハーケマルとはどんな国?」
ジャン「王妃様が、よくご存知のはず」
姫「色々な見方を聞いてみたいんですの。あなたとは歳が近いとわかったし、価値観が似ているやも」
ジャン「私の価値観が王族と肩を並べるとは、恐れ多くも」
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