380: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/27(土) 13:10:07.39 ID:sYFh7cGeO
メイド「重ね重ね、こちらの非礼をお詫び致します」ペコ
ジャン「(けっ、なぁ〜にがお詫びいたしますだ! 俺はあの時助けてくれずニコニコしてたお前を忘れちゃいねーぞ!!)……知り合いが城内にいてね。会いにきたのだが」
メイド「お名前がわかればすぐにお調べいたしますが」
兵士「そ、それがっ、貴族様は、ご自分で探していただけると」
メイド「……? なぜ?」
兵士「私を労っていただいて。それなのに、疑ってしまい、本当に申し訳ないことを……」シュン
ジャン「(ちったー反省しろこのタコ!!)……いいんだ。間違いなど誰にでもある。キミはキミの職務を全うしようとていた。責任感に感服する思いだよ」キラン
兵士「お、おおおぉぉぉっ」
ジャン「これからも励み、そして必ずやこの国の、ひいては民の安全を守ってほしい。キミにしかできないのだから」ニコ
兵士「くっ、我が人生、このようなお言葉をかけていただいのは初めてのこと! 私は自分が恥ずかしい!」ガクッ
ジャン「――失敗を糧にしろ」
兵士「糧に……?」
ジャン「学べばよいこと。そうすればキミという価値もさらに高みに近づける」
兵士「そ、そうか……俺は、たるんでいたのか」ギリッ
ジャン「キミは私ができないことをしている。尊敬するよ」ポンッ
兵士「うぅっ、うっ、ありがとうございます、ありがとうございます」
ジャン「(なーっはっはっはっ!! きんもちええwwww)」
メイド「本当に、素晴らしいお考えですね」
ジャン「フッ、よしてくれ。私は父と母の教えに従っているだけで」
メイド「かしこまりました。では、私が城内をご案内させていただきます」
兵士「いえ! それならば俺が! 交代の時間ですし!」
ジャン「(ん……?)」
メイド「あなたよりも私が詳しい。空き時間があるなば……」
兵士「ハッ! そ、そうだ! 高めねば! 自分を!」
ジャン「いや、ほら、メイドさんも忙しいんじゃ?」
メイド「お客様をご案内するのも務めなのでございます。失礼のないように」
ジャン「(どうしてこうなった)」
メイド「自己紹介が遅れて申し訳ございません。私は、クィーズベル王の一人娘にして第一王女。……その専属メイドを務めさせていただいております」フワッ
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