勇者「ニートになりたい」
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335: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/23(火) 13:44:48.37 ID:1oCodxxaO
【クィーズベル城 南西方向 廃墟 】

お頭「おい、割符はちゃんと配ったか」

手下「へへ。これを忘れちゃ報酬が受け取れませんもんね」スッ

お頭「もうすぐ緋の月だ。それまで水を干上がらせておく……」

手下「風の噂によると姫に縁談の話があるとか。北のハーケマルから第一皇子がわざわざ出向いてまで」

お頭「そうなりゃ国を挙げての催事になる。水はもちろん使う。なにせここは暑いからな」

手下「さすがお頭(かしら)。国王を相手にぶんどろうなんてちんけな小物にゃ考えつきませんぜ」

お頭「まだ計画は道半ばだ。明日の朝日一番で城にいく準備をしておけ」

手下「へい」

お頭「いいか、あくまでもお前らは兵の配置を調べるための偵察にいくだけだ。あまり深入りすんじゃねぇぞ」

手下「わかってますって。おい新入り! 馬の餌やりおわったんならボサッとしてんじゃないぞ!」

ガンダタ「……悪い」ムクッ

手下「けっ。山賊だかなんだか知らねーがいい歳こいたおっさんが。こうなっちゃおしまいっすね」

お頭「ガンダタよ。オレも驚いたぜ。この業界でちったぁ名の知れたお前さんが……まさか給料の未払いで手下どもに逃げられちまうとはよ。今はどんな気分なんだい? 聞かせてくれよ」

ガンダタ「……」

お頭「なんだァ? 喋る気もねぇってのか? え? 下働きさんよ」

ガンダタ「暇してんのか? お頭」

お頭「あ?」

ガンダタ「下働きにかまってるんだ。見たまんまの感想だろ」

お頭「からかってるんだよ。それすらもわからねぇのか」

ガンダタ「俺は暇じゃねぇんだ。馬の洗体が残ってるんでね」

お頭「おい……。ガンダタさんよ」

ガンダタ「……」

お頭「郷に入っては郷に従えってしらねぇんだな。言葉遣いにゃ気をつけろよォ?」

ガンダタ「……へい。お頭」

お頭「ふん……おい、野郎ども! 明日は骨董屋に戦利品を売りさばきにいく! うんとふっかけてやれ!」

手下達「へいっ!」

お頭「いいか! 先の大仕事が終われば、お宝が俺たちを待っているッ! なんでも好きなことができるぞ! 報酬は弾む! だから気合いを入れろ!」

手下達「おおおぉぉぉっ!!」


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