269: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/19(金) 17:36:32.95 ID:wf16flOjO
【クイーンズベル城 寝室】
姫「ふぅ……今日の外気温度はいかほど?」
メイド「39度でございます。お嬢様」
姫「今日もいつもと変わらずね」
メイド「左様でございますね、お嬢様。この砂漠土地独特の気候で」
姫「紫外線対策は?」
メイド「こちらに。UVケアクリーム、日傘、靴下、手袋、ありとあらゆる品をとりよせてございます」ササッ
姫「黒なんてもう流行らない、女は白い肌。ましてや私は姫……」
メイド「んまさにっ! 透き通るような珠のお肌でございます、お嬢様」
姫「オーッホッホッホ! もっとよぉ〜! もっと言ってちょうだぁ〜い!」
メイド「素敵です! さすがです! ビューーーティホーーーッでございます!」
姫「はぁ……そう。私こそがこの国一番の淑女にして美女……美しいって……つ・み」
メイド「素晴らしい!」パチパチ
姫「使者はどうか?」スッ スタスタ
メイド「間も無く帰ってくるかと思われます。お椅子を」スッ
姫「……んふっ」フワッ
メイド「噂によると、いよいよ勇者が旅立ちを迎えたとか。懐かしゅうございますね」
姫「口紅を」スッ
メイド「こちらを。……時を同じくして生まれたおふたりはいわば幼馴染。アデルのお城に特使として訪れた際には大層仲の良かったことで」
姫「あぁ……勇者よ。どこにいるのであろうか。あの嫌がる顔をもう一度見とおてたまらん」ヌリヌリ
メイド「お嬢様、それぐらいに」
姫「今日も美しい。この“鏡”にうつる私は、今日も美しくてよぉ〜〜! オーッホッホ! オーッホッホッ!」
メイド「素敵でございます! お嬢様!」パチパチ
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