211: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/16(火) 17:18:38.42 ID:wnE7S7Y5O
サキュバス「――……なんの、なんの」ズワナワナ
ハーピー「……」バサッバサッ
サキュバス「なんのつもりだっ!! ハーピーッ!!」クワッ
ハーピー「……すミません」スタッ
サキュバス「魔族語でよいわ! 担いでる勇者を連れてさっさと降りてこい!! なんならお前が息の根をとめろ!!」
ハーピー「……」チラッ
勇者「」
ハーピー「この者の命、私が預かります」
サキュバス「ばっ⁉︎ バカなことを言うなっ⁉︎ すぐに出てこれたということは、お前も見ていたんだろうが!」
ハーピー「転移の魔法陣で送ります。サキュバス様であれば、一命はとりとめるでしょう」
サキュバス「だめだ、だめだだめだだめだぁッッ! 今すぐ殺せ! やれ!! なぜ人間を助ける! 魔族だろうが!!」
ハーピー「魔族、だから、です」
サキュバス「な、なにを世迷言を……」
ハーピー「誇りがあるからっ! この者は、必ず私が殺します」
サキュバス「中級のお前なぞに敵うものか! 一瞬で消し炭にされるぞ!! 私の姿を見よ!!」ズリ
ハーピー「そう、かもしれません」
サキュバス「獣王に報告するぞ⁉︎」
ハーピー「追い、だされ、ました」
サキュバス「〜〜〜ッ!! この馬鹿者がっ!! 誘惑の波動ッ!」キィィィ
ハーピー「ご無理をなさらない方が。今は力を回復に回すのです。……本当に、死んでしまわれます」
サキュバス「くっ、おのれぇぇえええっ!! 力が……!」ガクッ
ハーピー「私は、魔族にも、人間にも、属さぬ身。しかし、魔族である誇りは失っていません」
サキュバス「な、なぁ? そいつを殺せば、クチを聞いてやろう! 獣王との仲をとりもってやろう!」
ハーピー「それもまた、然り」
サキュバス「か、かたいことを言うな! 我らは魔族だろうが!」
ハーピー「ご達者で。獣王さまにもよろしくお伝えください」スッ
サキュバス「ハァァァピィィィッッ!! 許さんぞ!! 貴様の一族! 家族! 親兄弟全ての魂を抜き去ってやるっ!! 魔王様にも報告して、未来永劫地獄の業火で焼かれ――ッ!!」スゥーー
ハーピー「はぁ……ばいばい。サキュバス」
勇者「」
ハーピー「……これで、貸し借りなしよ。お前は、勇者は私が必ず殺す。もっと強くなって。命は私のものだ」バサッバサッ
748Res/717.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20