六花「勇太をなんとしてでも独占したい!」
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9: ◆L3c45GW7tE[saga]
2018/01/05(金) 22:50:06.71 ID:6rZ5mY140
華麗に流れる透明な川の中を泳ぐ、レアキャラ率5%を誇る、翼を閉じて川に流されるカモを六花は見ながら目の輝きようが半端なく興奮し、カモ可愛い、こっち見て、飼っていい?と言ってくる。正確には“異方の地から訪問せし悪魔の一派”ふんっ!などと意味の分からんし喋ったらドヤ顔すな!と言わんばかりの知識自慢をしてきた。無論ダメなの分かっててこのセリフ言ってほしいんだろ。はいはいかっこいいなというと、六花はじゃあダイブするね!と言ってきたで、慌てて腕をつかんで強気にチョップを加えた。痛いっ!って言う悲鳴が面白い。
そういえば不思議に思ってたんだけど、こいつ俺と本気で、しかも本番デートで公園に行くなんて普通じゃあり得ないよな。六花といえども重い空気の理解をした反応はさすがにする。デート周期の空き具合から察せられるかとビクビク思ってたのに。今も理解していないかよこいつは。はぁ呆れたやつ。いやちょっと待て。別の方角からも考えられるよな。それも最悪な方に。もしかして俺の事、実は嫌ってるんじゃないか……。俺と金のかからない場所に行ってスピード遊びで業務的に楽しんで早々帰りたいみたいに思ってたりして。俺のトークがつまらなくてけど言えなくて……。うわあ。そう思うと横を歩く六花の姿に寒気を感じてきた。俺の足が六花の体温から遠ざかる。いやだめだ隠し事はなしだ。思えば本当になるんだ。絶対思うな!さすがに考えすぎだよ俺。でも半分、本当だと思いたくない。ええいっ。意を決して六花の肩を突き真実を問う。
勇太「最近学校楽しい?」
「うん!」と帰ってくるんだろうなぁ。
すると六花はなぜか下を向いて何も答えなかった。しばらくじっと立ち止まって。さっきの元気も急に喪失した。図星か!?六花かあ!?なんだよ!いじめられたのか!!?と強く怒鳴る。いじめは怖いけど、命より大事な彼女のためだ!絶対に倒す血みどろにして前歯2,3本、口を開けられないようにしてやる!と戦意に駆られて意気込んでいると首を横に振られた。違うのか……。「心配しないで」って言われても無理だよ。ああもうどうしよう!ところが急に六花は笑顔になり呪文を唱えて、はああ!封印!と言って俺の顔に手から光線を放ってきた!え、ええ!!?なんだこの変わり具合は?!そのあと大丈夫だ、と肩を叩かれる。あの、俺が心配しているんだが。
ああ〜嘘だったのか。構ってほしくてやったってパターンか。今までも良くある構い方で時折猫パンチを加えて、魔族は永続、と謎の言葉を言って俺を怒らせてくるアレ。よかった演技で。でも妙にリアルだったよな……。これも演技だとしたら演劇部に入れるぞ。やっぱ違うよな。何か今までとは変なタイプだった。でも六花のことだし、いざとなったら自分から言うだろうな。
気を取り直して散歩している。おや、奇麗に並ぶ新築一軒家の並ぶ魚群住まいの中に、草がぼーぼー生えていて、電気もないだろう屋根がこびつき窓ガラスも古く誰も住んでいないと思われる一軒家を見かける。なぜあそこが取り壊されていないか不安になる。お化けがいたとしたら間違いなくここが除霊の原因だ。
六花「あ、あそこに空き家がある!宝あるかもしれない!」
勇太「ないわ!人の家に興奮すんな!仮に入ると案外住んでいたりしてるぞ」
六花「あそこでイベント発生して「町中の人を喰うモンスターが生まれているので退治してほしい」って掲示板があって、そこに六花率いる闇の魔族一行が退治して、町のみんなから褒められる。スイカとかメロンとかただでくれたら嬉しい」
勇太「あのなあ、その人たちも生活費削って渡してるからある意味悪いことだぞ。市民を苦しめるんじゃない。それに勝手に入るとか不法侵入だし窃盗罪も適応するぞ。第一あのゲームのRPGだから許されるの!考えを話すのもいいけど他の人達の苦労も知れよ」
六花「……」
勇太「たくよっ!」
六花「ゆうたってさ」
六花「ゆうたってさ」
六花「ゆうたってさ」
勇太「なに?」
六花「……。」
六花「夢がないよね」
ぐおおおおお。その言葉に深く突き刺さり地獄の炎に悶え苦しむ。俺は地面を見て失楽し一瞬走馬灯が見えてしまった。俺は一応な、ダークフレイムマスターって設定を持っていて最強の設定でとびっきりのブラックホールで宇宙を制覇したことだってある、ああ、ただの設定がただの飾りになってしまったか。中二病も恥ずかしいけど妄想ですら劣るって存在価値あるの?俺の人生もつまらん設定で終わるのかシクシク……。
六花は落ち着いたのか公園まで普通に歩行している。俺は絶望で死にそうな様である。誰か慰めてくれ。俺は顔を見上げると、のどかで小さな街中に、俺のその鼻先の方に街の人のおじいさんが杖をついて前を歩いている。だが突如、六花が身構える。
六花「ばきゅーん!ばきゅーん!」
やべえ!人に変なことやってる!
勇太「人に銃を向けてはいけません!」
六花「あ、今のかっこいい!」
勇太「かっこよくない!やばい人だったらどうするんだ!」
六花「その人が元グリーンベレー所属の陸軍で、私の撃ったのに素早く反応したらそいつは黒かもしれない!」
勇太「あるか!!そんなこと地球がひっくり返ってもないわ!」
六花「そして秀才をけなされたことから人類に逆怨みを持つことだけに生きてきて、波乱の中で血の滲む鍛錬を積み重ね、やがて富と権力の暴力により東京を恐怖に陥れついには世界を支配する。完璧な復習計画!その伏線を目撃中かもしれない!」
勇太「お前の方がよっぽど危険思想だ!」
六花「でも東京って、よく映画じゃハルマゲドンで消滅してるシーンがあるじゃん」
勇太「あれは映画だからな!」
六花「東京ばっかずるい!もっと別のところとか、私の町を破壊するとかしてほしい!」
勇太「お前どんだけ好きなんだよ!」


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