68: ◆L3c45GW7tE[saga]
2018/01/05(金) 23:29:32.74 ID:6rZ5mY140
ゆっくりと、次第に激しくなって地面を揺らされる!
地面が急速に揺らされて視界がはちゃめちゃになる。立っていられなくなる。
勇太「伏せろ!」
渾身の叫びでそう言い、俺は草地に伏せて雑草の根を頼りに、強風であおる風を受けながら必死につかんだ。この現象、間違いない。
地震が来た!
まずい!やばい!こればっかりは冗談で済まされない!
風に加えて地面が揺れている。しかもだんだん強くなっている!!
死ぬ!下手したら振動で崖の方に落とされる!嫌だ!誰か!
地震で体が上下左右に直に揺れている!体が魚のように跳ねらされている!
見えない崖の深淵に落ちる自分を想像したくなく、その思いが雑草を掴む手を強くする。
揺れている間この崖自体が割れるんじゃないかという不安で頭がいっぱいになる。
揺れている。ただ掴むだけで精いっぱい。振り回されたら一巻の終わり。安全装置のないジェットコースターだ。
俺の足元にあるソードたちも前に揺れては後ろに行っていつ落ちるか分からない。
数秒経ったが収まる気配がない。むしろ強くなっている気がする。
六花「ゆうたー!」
助けを求める声が聞こえる。だが強烈な地震で立つこともできない。振り向いたらその油断でどこかに吹き飛ばさそうだった。手を伸ばすこともしがみつくのでいっぱいだ。
のびる草木が目の眼球辺りにあたってなおさら恐怖心を感じる。
俺は伏せた。伏せ続けた。地震と強風の収まるのを知っているから。待った。
しばらくするとだんだん揺れが収まって、少し揺れながらも歩けるぐらいにはなった。
これでようやく立てるな。早く帰ろう!命あっての六花が!
俺の本能的行動でソードとケースを持って六花に「大丈夫か!」と強く叫ぶと、うんとうつ伏せながらも六花は言った。
行こう!
誰かが俺の足を見ていたらしい。
地面がまた揺らいだ!。今度は想像もできないほど激しく揺れて!
俺の頭の中に土砂災害の文字が映る。
俺は左右に揺らされて転倒した。膝に打った。痛い!痛い!こんなときに!
それを気にする暇も与えず地震はまた大きく激しく揺れる。
両方の手で精いっぱい根っこを掴んだ。足はフラフラ上下に揺れている。藁でもすがる思いというのはこれを意味しているんだと言わんばかりに。
左右の揺れで視界も確認できない。でも気を抜いたらずるずると崖か森の方かに落ちる賭け事になるためずっとへばった。でも、手が痛い!死にたくない!ぬるぬるしている手の油で滑りそうだ!掴みにくい!地震に揺られて掴んだ根っこも奥の方が出て揺れ始めている。俺も揺れを直に感じている!揺れている中今更草の変更をするのはできないと判断した。もう限界だった。
六花は大丈夫か?大丈夫なのか!?崖の下に行く大きな物体を見つけられないからまだしがみついていると信じたい。でも、もし……!
視界がどこを指しているか分からない!揺れている!
死ぬ!殺される!
ああ、サウンドが鳴る前に帰ろうってかっこよくいってればこうなってなかったのに!
さっきまで順調に、やっと解決したと思ったらそこで本当に死ぬはめになるなんて。ここまでの俺の告白は何だったんだよ!まだやることあるんだよ!こんな目に会いたくなかった!
右の根っこが千切れた。俺は目を丸くした。右が手ぶらになった。しかし揺れと強風で掴めない。
死を覚悟した。ああ本物の死だ。
揺れと共に、左の草を軸に時計盤のように回転する。行っては戻り行っては戻り。今どこにいるのか分からない!右の手は視界の分からないままがむしゃらに掴もうとすると頭では掴んだ場所にあるはずなのにそこにない!
どうしよう!このままじゃ崖に落とされる!六花に会えなくなる!六花がいなくなってしまう!
激しく揺れているし、風がきついし、前が分からないし、気持ち悪い。精神的にもきた。
こんなことどうしようもない。いつか俺か六花が崖から落ちるんだ。
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