六花「勇太をなんとしてでも独占したい!」
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27: ◆L3c45GW7tE[saga]
2018/01/05(金) 23:01:08.58 ID:6rZ5mY140
勇太「あ………….。あのさ……夕陽、赤いな。真っ赤だな。すごいな!あれだけの大空を真っ赤に染めるなんて。特殊能力なんて信じられないけどすごい力がはたらいている。あんな大空を一瞬で真っ赤に染めるなんてさ。綺麗だ。前にもさ、初めて抱き合う日に、こうやって屋上で夕陽眺めてたよなー。懐かしかったなぁ。あの時は愛し合う前だった。月日って流れるの早いよな」
六花「……」
勇太「…………」
反応なしか。目の前に火の立てを描こうとした希望が暗い灰になって燃え尽きる。
もっと惹きつけるのがほしい!
勇太「邪王心眼よ!くっ……!俺の右腕が、暴れようとしている!腕が赤光色に変わる兆候と血流が噴出しただと!あり得ない!やめろ!!この力は、この波動を感じたことはあるか!?得体のしれない闇の魔物を開放し雑魚共跡形もなく薙ぎ払う、恐ろしい炎と漆黒を司る龍のことだ!ひとたび目覚めればどうなるか分かっている!だが残念だったな。お前を利用すればこの世界はすぐに俺のものになる。なにせ俺は呪いという名の契約であのメフィストフェレスと結んだ偉大なる盟約の血を通わせているからな!簡単には死なんぞ!それにお前が死んだら俺も死ぬ。アイアムヨアファザー。意味がわかるか?全ては前世で繋がっていた。不可視境界線の管理局の者を脅して幾星霜の時を超えてこの世界に現れたのさ。お前が俺の邪気に加わるというならば世界の半分はくれてやろうじゃないか。全ては俺の欲望のため。悪いか?お前がここに来るのもお見通しだったのさ!そして何が起こるのかも!!怖くなったか邪王の喜色を持つ“ダークヒーロー”よ。因縁で結ばれた邪悪な敵対者め!恐怖にひれ伏すがいい!!!」
六花「……」
…….。
勇太「はっ!気を感じる。攻撃態勢を取れ!闇の炎を装着だ!現実世界の者にとってはかわいそうなことに洗脳攻撃に遭い見えないらしいが、実はこの世界を支配した4人の四天王が城の中で待ち構えている。とある機関の“電話”の精通によれば南極か北極の基地の中で、絶滅したはずの“神”を復興させるべく奴隷研究室を作ったとされる。指一本で地球の半分を壊せるという情報も承知済みだ。俺の持っている1つを含めて4つの玉を回収するらしい。バカだなあ。俺の通行を許すとは。世界の野望は俺にあり!いくぞ!邪王心眼の使い手よ!敵は強敵だ!お前のその封印解放で世界を震撼を終えたか?俺の闇の力がフルスロットル!燃えてきたぜ!共にあれーーーー!!」
六花「……」
勇太「はぁ……はぁ……はぁ……」
六花「……」
勇太「…...」
六花「……」
勇太「んっ!まだ効かないだと!気を送ったが桁違いだったのか!!お前はその辺のラスボスより強いモンスターだったのか!まぁいい。この地、本当は浮いていたんだがな、アトランティスの秘蹟の点在する場所で、森の守護神に管理された“魔洞窟”と呼ばれる最深部に、クリスタルの岩石に一つ刺さっている、選ばれたものにしか抜けない正義の神剣“エクスカリバー”が」

六花「あのさ、」

体が固まった。

言われる。
そのポーズを融解できない。
六花はその声と共になぜか空を高く見上げて、まもなく深淵に染まる深い夕闇を理解していた。

六花「空って大きいよね」

その声を機に、黙るしかなかった。

理解できない。
分からない。
俺に不満あるなら言ってほしいのに。
暗い影になった六花を熱気で問いただそうとしたが、瓶を棚から落とす行為に賛同できなかった。
確かに空は大きかった。深く、蒼く、深淵を広げていた。
俺の体の数兆倍ある空は俺の手を伸ばしても手に入らない。
涼しい風が俺の背に吹く。励ましにもならないよと地面を蹴った。


無言になることは死刑に等しかったが、地獄のようなロードを超えてようやく俺たちは家の場所に着いて、マンションのベランダを詳細な視覚で見れる範囲まで歩行した。ここまで長かったな。
六花…..。何があったかは分からない。六花なのに六花じゃない気がする。それもとびっきりの。明らかに様子がおかしい。疲れている、の一言で済まされない何かが眠っている。いや目覚めかけている。そんな彼女の顔を見るのが苦痛で苦痛だった。だけど彼女自身苦しんでいる。解決してほしいって感じが湧いてくる。俺の妄想甚だしいだろうが、でも放置しておくのもなんかなと気にかけてしまう。
彼女は気を失ったかのように元気を消失し、髪が口元に垂れて入っているのも気にせず、顔を見せぬままただ前を見るロボット人形。本当の病人患者に対してどう答えてあげればいいか。


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