14: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/01/04(木) 23:05:24.79 ID:FQ763ukmo
そうしてお互いに落ち着いたら、彼は事務所のことや契約したら東京で活動するために転校する必要があること、その場合は事務所が所有する女子寮に住むことができることなどを説明してくれました。ふむふむと頷きながら、所々難しいところはありましたが、それを言うと分かりやすく説明してくれたので問題はありませんでした。
その説明は私が思っていたよりもアイドルというのはキラキラしていないんだということを知らされました。それでも私にとっては今までの私の中の世界とは全く違っていて魅力的でした。
「……どうします?」
説明を聞き終えて黙り込んで一寸。すっかり紅茶も珈琲も冷めてしまってから尋ねられました。伏せていた目をあげて目の前の彼を見つめます。
「……なんで私のことをスカウト……したんですか?」
昨晩から引っかかっていたことを聞いてみました。返答を待つ間、いつの間にか混雑してきた喫茶店の中の色んな人の喋る声や店内にかかるBGMがやけに大きく聞こえます。
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