北条加蓮「アタシ努力とか根性とかそーゆーキャラじゃないんだよね」
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◆ikbHUwR.fw
[saga]
2017/12/31(日) 22:38:47.51 ID:vyCd+JK40
翌日、学校に到着するなり担任の教師から職員室へ行けと言われた。ホームルームは出なくていいということらしい。
職員室に入ると生活指導の教師が、「昨日は悪かった」と言って頭を下げた。ようするに、騒ぎにはしないでほしいということだろう。
『人に頭を下げる時ぐらい、帽子を取ったらいかがですか』なんてセリフが頭に浮かんだけど、形だけにしろ謝罪している人に言うことじゃないと思って飲み込んだ。
だけど、「いいですよ、気にしてませんから」なんて言いたくはなかった。女の顔を叩いておいて、そう簡単に許されるなんて思ってほしくなかった。
教室に戻ると、すでに1時間目の授業が始まっていた。四方から好奇の視線が注がれ、ひそひそとささやく声がする。
国語の教師が、「お説教は終わったのか?」と言い、教室は笑い声に包まれた。
アタシは、かっと熱くなった顔を伏せて、自分の席に着いた。
すべてが憎らしく感じた。生活指導の教師も、国語の教師も、同級生たちも、アタシ自身も、なにもかも。
「黙れ」と一喝してやりたかった。「あんたらにアタシのなにがわかる」と叫びたかった。机を蹴り倒して、今すぐ教室を出て行ってやりたかった。
だけどアタシにそんな度胸はなくて、ただ強く唇を噛み締めて、心の中で呪った。
どいつもこいつも、全員、くたばってしまえ。
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