87: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/12(金) 18:39:08.25 ID:fHC45+5tO
いよいよ声を荒げる王嶋だったが、南の顔つきを見て諦めたように一度ため息をついた。
(☆...●)「………まぁ、首相も連日連夜の外交や党内調整、【艦娘自己自衛権】関連の詰めで出突っ張りだったところにこの事態です。気を抜きたいのは解りますが、せめて“いじり”はもう少しマイルドにしていただけるとありがたい」
彡(゚)(゚)「善処するわ」
口ではそう軽く返しながら、南は視線で自身の意図を汲んでくれた王嶋に感謝の意を示す。
気心の知れた人間との口さがないやりとりは、疲弊した脳を休ませてくれる貴重な存在だ。思考の柔軟性を維持するにあたって、今のような会話も南にとっては仕事の一環に他ならない。
彡(゚)(゚)「さて、聞かせて貰おか。大洗女子学園艦内の状況はどうなっとる?」
(☆...●)「はっ。先ず商業区ですが────」
彡(゚)(゚)「待った。時間も短縮できるし、どうせここは勝手知ったる横鎮や。
“いつも通り”にいこうや、キヨやん」
(☆...●)「………OKだ、ヨシ」
南の提案に頷くと同時に、王嶋の口調と態度から堅さが消える。彼は横の椅子を引いて腰掛けると、手元の紙束をバサリと此方の前に放り出した。
(☆...●)「単刀直入に結論を言うが、状況は40分前と同じ。新しいことは何一つ解っていない。
真新しい報せと言えばお前も今聞いてただろうが、せいぜいスクープを焦ったテレビ局のバカがヘリで学園艦上空に差し掛かった瞬間【Helm】に撃墜されたってことだけだ」
彡(゚)(゚)「……因みに、その馬鹿テレビ局はどこや」
(☆...●)「各局報道番組の内容を見るに日ノ出テレビで間違いない」
彡(゚)(゚)「ほーん」
近々国会に提出する予定の新放送法案で真っ先に潰すべきテレビ局が決まったな………南は胸中で決意を固める。
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