86: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2018/01/12(金) 18:03:48.68 ID:86iPh8W7O
「首相……」
呼びかけらた声に反応し、眼を開き顔を上げる。すぐ横に、いつの間にか一人の男が直立不動で佇んでいた。
彡(゚)(゚)「………お前さんの接近に気づけんとはボケすぎやな、ワイも」
(☆...●)「…………どういう意味ですか、それは」
男はそう言って不満げな様子を見せるが、正直なところ南の指摘は的を射ている。
身長209cm、体重135kg。180cmで十分高身長と言われる日本の成人男性において、この体躯は時代が時代なら人外扱いの一つも受けていたであろう。体格は“あの提督”程ではないにしろ筋骨隆々と言って差し支えなく、身長に至っては向こうよりも10センチ以上高い。顔は右眼がざっくりと縦横に走る大きな傷で潰れ、左眼のギョロリと剥かれた眼孔の迫力を助長している。引き結ばれた口元にも無数の傷が走り、顔だけ切り取ってホーン●ッドマンション辺りで飾っておけばいい案配に迫力を増してくれることだろう。
そんな、巨漢の────海上自衛隊三将にして艦娘部隊【元帥】、王嶋清人(おうじま・きよひと)の接近に気づかない鈍感な人間が、この世にどれだけいるかは疑問符が付く。
彡(゚)(゚)「そのまんまの意味や。ジェイソンが白昼堂々街中練り歩いてて気にならん人間なんて滅多におらんやろ」
(;☆...●)「………少しは気を遣っていただいてもバチは当たらないと思いますが」
思ったままの事を言ってやると、王嶋は今度は酷く傷ついた表情で頭を掻く。
全くこの男は、図体はデカいくせに昔から繊細だ。
彡(゚)(゚)「ほんま、ナリはデカいのに神経ほっそいよなぁ」
(☆...●)「首相、貴方の言葉はとりわけ強烈な武器になることをもう少し自覚すべきです」
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