575: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/08/09(木) 23:02:59.02 ID:54EtZSJI0
………ところで、少し話題を変えようと思う。
実は、【Blizzard】と【Cubs】の投入によって深海棲艦側にに致命的な混乱が生じ、現時点での戦況がほぼ確定した辺りから、私たち全員が意図的に視線を外していた“一角”がある。
「ウフ、ウフ、ウフフフフフフ」
( T)「猫山“海軍”少尉」
(,,゚Д゚)「何ですか提督閣下」
( T)「ウチの艦隊の笑顔がどうのこうの言う前にアレをなんとかしろや」
(,,゚Д゚)「すんません無理っす」
( T)「お前……即答ってお前……」
ギコさんの肩を掴み小声で囁きながら、提督がその“一角”を親指でさす。私もつられて、ちらりと其方を伺う。
::(* ¬ )::「イヒッ、ウフッ、フヒッ、ヒヒヒヒヒッ、ヒヒヒヒヒヒッ」
「たまご……っ!」
視界の端に“それ”が僅かに映った瞬間、すぐに自らの軽率さと好奇心を呪いつつ再び目をそらした。以前秋雲から都市伝説の“くねくね”について聞いたことがあるけど、実在するならきっとあんな動きなんだと思う。……というか、アレは人間の関節で為せる動きなのだろうか。
椎名美子。
日常においては朗らかで優しいお姉さんである一方、戦場においては聡明かつ勇敢な“海軍”少尉。ロマさんが陣頭指揮に立つときにはだいたい周辺警護を任されるなど、上層部からの信任も厚い。私たちとの共同作戦にも度々参加し、あの時雨でさえ懐く程度にはウチの鎮守府でも一目置かれている存在。
……序でに言うと、ナイスバディには程遠いがスレンダーな体型で背も高く、一般的に見て結構な美人でもある。
そんな彼女……しぃさんの、提督やギコさんから錬金術とまで称された壊滅的な料理の腕前と肩を並べる重大な欠点。それがこの、“逆境フリーク”ぶり。
単にウォーモンガーというだけなら私たちの方が余程重症だけど、しぃさんの場合「自分たちが追い詰められている・苦戦している戦場」という“ツボ”が存在する。
大洗町防衛線が置かれた状況は、言うまでもなく彼女にとってはビールの横に置かれたできたてほやほやの卵焼きに勝るとも劣らないベストマッチ。ど真ん中160kmストレート級のドストライクだろう。
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