552: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/21(土) 23:35:04.84 ID:Ju5Lf/AP0
提督の呟きにまるで応じるように、戦場の彼方此方で次々と奴らの砲が吠える。海上から、学園艦から、港湾部から、実に10発以上の砲弾が唸りを上げて飛来する。
(;メ*゚ー゚)「敵艦砲撃!!少なくとも10!!」
「たまご」
(,,;メ゚Д゚)「総員衝撃に備えろ!!!!」
「提督……!?くぅっ!!」
彼の言う“大炎”の代わりに、炸裂した砲弾によって周囲で次々と小規模な火災が発生する。内直撃軌道だった一発は、古鷹がかろうじて盾ではじき飛ばした。
( T)「すまん鷹さん、そのまま防御と反撃を頼む!なるべく派手に、奴らの注意をこっちに貼り付けろ!!」
「了解しました!!」
言うが早いか、盾を足下に落として両手の20.3cm砲を同時に放つ。左右別々の方向で海上に炎をまとった水柱が上がり、2匹分の断末魔が重なって町に響き渡る。
「はっ!」
直後、また新たな方角より飛来した弾頭二発。右足で蹴り上げてキャッチした盾を振りかぶり、羽子板の板のように、或いは卵焼きをひっくり返すときのフライパンのように振るう。下方から殴りつけられた砲弾がくるくると回転しながら空に舞い上がり、季節外れの打ち上げ花火よろしく大洗の空に大輪の花を咲かせた。
「たーまやー……って、ね……」
ノリノリで口にした台詞は、半ばで古鷹が我に返ったため最後の方は殆ど聞こえなかった。
顔真っ赤にして照れるなら最初から言わなければいいのに。そもそも“たまご”しかしゃべれない私が言うのも何だけどさ。
( T)「【Muscle】より【Hedwig】、敵艦隊の、特に大洗シーサイドステーションと大洗鎮守府方面に殺到している奴らの動きを教えろ!」
《………。【Hedwig】より【Fighter】、大洗鎮守府方面からイ級2、ハ級1が其方に向かった以外は目立った動きは見られない》
(#T)「Muscleだっつってんだろうがオルァアッ!!!!」
(,,メ#゚Д゚)「言ってる場合かボケェエエエエエッ!!!!」
あと、提督はいい加減諦めなよ。
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