553: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/22(日) 00:20:48.68 ID:sSjhzCeV0
《【Hedwig】より【Fighter】、再度繰り返すが貴隊のコールサインは上層部による決定だ。各部隊の混乱を避けるためにも変更は認められない》
(#T)「これだから信用できねえんだよなぁ、あの糞眼鏡はよぉ!」
まともな方のコールサインを選択しただけで信用を左右されるロマさんもたまったもんじゃないと思う。
(#T)「わあったよムカつく糞雑魚ナメクジなコールサインについては後回しだ!
お次は航空戦だ!雲龍、派手にぶちかませ!」
「────了解」
それまで周りの騒ぎなどまるで意に介すことなくマイペースにぼんやりと立っていた雲龍の眼に、その命令を聞くや否や産地直送され鮮度抜群な卵の黄身の光沢を思わせる輝きが宿る。
バサリと足下に広がる、マットレスを模した飛行甲板。無数の白い型紙がさながら意思を持っているかのように渦巻く中、その中心に彼女が両足を揃えて立ち尽くす。
「雲龍型航空母艦、雲龍、参ります」
右手に持たれた錯杖が、トンッと甲板の中心を叩く。一際強い風が吹いて、型紙が益々激しく荒れ狂いながら淡い光を放つ。
「第一次攻撃隊、発艦はじめ」
型紙から変化した99式艦爆が、彼女の号令一過一斉に飛び立つ。発動機【金星】を獰猛に唸らせながら、30を越える機影が空へと駆け上がった。
『『『────………!!!?!?』』』
「たまご!!!」
突然現れた新手の航空隊を迎撃すべく、なんとかグラマンの猛攻を生き延びていた【カブトガニ】の残党が最後の力を振り絞って押し寄せた。……だがそれらの機影の背後に撃ち上げた私の矢が、零戦に姿を変えて敵編隊を捉え足止めする。
多少は数で劣ろうが、私の妖精さんは既に疲弊損耗した航空隊に不意まで打って遅れをとるような子達ではない。
軽空母だって、頑張れば活躍できるのよ?
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