エンド・オブ・オオアライのようです
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474: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2018/06/27(水) 23:37:10.17 ID:7h7NQTE30
………だから、“完全な”嘘ではない。単に、そのような状況をここから私達で作り出すことが、砂漠で一発のBB弾を探し当てるのと同じぐらい困難になっているというだけの話で。

それでも、私達は……私達自衛隊は、その奇跡のような可能性に賭けなければいけないのだ。

銃後の国民を、守るために。

「各員に伝達。現状、確かに苦境ではあるけれどまだ勝算はあるわ。それに、私達が自衛隊である限り、例え勝算がなかろうとも最後の一兵までこの拠点を死守する以外の選択肢は、もとより残されていない!!

“増援部隊”の到着後、反攻に打って出る。それまでなんとしても耐えきりなさい!」
  _,
ノハメ;゚−゚)「……無茶をおっしゃる上官だ!!」

大隈二曹が、眉間にしわを寄せ悪態をつく。……だけどその一方で、彼女の口元にはどこか小気味よさげな微笑みも浮かんでいた。

ノハメ#゚听)「日本陸上自衛隊・大隈瞳二等陸曹、蝶野亜美一等陸尉の命令を受諾!戦闘を継続する!!」

「……同、田島浩三二等陸尉、命令を受諾!職業選択を間違えたな畜生!」

「赤座智宏一等陸曹、指示に従います!各拠点への呼びかけを継続、なんとか戦力を集めてみます!」

「我妻美紀三等陸尉、了解!

ぶっ壊された私の愛しいヒトマルの敵よ、1隻でも多く吹っ飛ばしてやるわ!!」

「………」

大隈二曹を皮切りに、その場にいた全員が力強く吠え、拳や武器を突き上げ、そして戦闘に戻っていく。その光景を見て不覚にも胸の奥から何かがこみ上げてきて、滲む視界を迷彩服の袖で慌てて拭う。

「────ありがとう」

万感の意を込めたその一言は、すぐに私自身の構える89式小銃の銃声に掻き消された。


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