エンド・オブ・オオアライのようです
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439: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/05/26(土) 22:59:21.04 ID:i92fwNbE0
尤も、今の戦法を維持してもどのみち状況は好転のさせようがない。敵の数は30を越え、深海棲艦一隻の沈黙に此方の砲弾は急所への集中攻撃でも10発前後を要する。それに対して戦車はたったの二両、残弾も各20発強しかない。

『ァアアア……グァ………』

《ハ級一番、沈もk発砲炎を視認!!》

「全速回避!!」

「ひぇえええ!?」

私の叫び声と同時に、或いはコンマ数秒早く中内二曹がヒトマルを操作する。三つ首の深海棲艦……軽巡ト級が放った弾丸が左旋回した車両を掠めて数メートル後ろの地面に突き刺さり、爆発。車体後部が微かに浮き、着地時にズンッという身体の芯を突くような震動が襲ってきた。

《こなくそっ!!》

『ゴガッ!?………ガァッ!!!』

此方の陣地の一角で、84mm無反動砲が火を噴く。対戦車弾頭がト級の左側の首に着弾し火花を散らすが、ト級は被弾箇所から僅かに煙を上げつつも態勢すら崩さず反撃に移る。

《反撃来るぞ!》

《退h》

中央首の口から突き出した単装砲、その先端に走る閃光。炸裂した砲弾の火が弾薬にでも誘爆したか、その小隊が陣地としていた砲撃痕から巨大な火柱が立ち上る。

《此方屋上狙撃班、敵艦隊への妨害射撃は効果がきわめて稀薄、敵の展開規b》

『ォアアアアアッ!!!』

イ級が一隻声高に吠えながら顔を上げ、砲弾をはき出す。5inch単装砲の弾丸がシーサイドステーションの二階部分に直撃、爆発と共に着弾点は崩落し、狙撃班からの通信も砂嵐を残して途絶える。

《………【ダスター】よりヒトマル1号車、既に我が方の損害甚大にして敵との物量差は圧倒的、かつ大洗町全体の戦線も瓦解携行にあり!

速やかな後退、並びに友軍部隊との合流を具申する!!》

「1号車よりダスター、後退は許可できない!当拠点が崩壊すれば敵主力部隊の大規模な進軍路が確保され、大洗町の失陥はおろか避難未完両区域への深海棲艦による大規模浸透の危険が高まる!

なんとしても現拠点を死守せよ!!」

《……くそったれ、了解だ!

とはいえ最早残弾僅か、もう間もなく敵の航空戦力を抑えきれなくなるぞ!》


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