エンド・オブ・オオアライのようです
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349: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2018/03/13(火) 23:07:47.03 ID:H80nMxzq0
もう一つ……否、もう二つ、聞き慣れた声が私の耳朶を打つ。途端、私は自分の迂闊さに痛む眉間を押さえて瞑目した。

「いたのね……流石両一曹」

( ´_ゝ`)《そいつぁご挨拶と言うものだな加賀さん。提督がこの場にいるのにその護衛である俺たちがいないわけがなかろう》

(´<_` )《全くだ。何せ俺たちは職務に忠実なことこの上ない自衛官の鑑だからな》

全面的に否定するつもりはない。実際二人ともふざけた言動が多い一方で、守衛としても自衛官としても優秀だ。

ただ、それを自分で言うか。

「はぁ…………」

深い深いため息が口から漏れる。

本当に不覚。この双子にわざわざ向こう三年は使えそうなからかいのネタを提供するなんて。

「提督、一連の事態が終息したらお二人との模擬戦闘訓練の許可をお願いします」

《解った、殺すなよ》

(´<_`;)《ぉk、時に落ち着け加賀さん》

(;´_ゝ`)《生身の人間が艦娘に勝てるわけないだろいい加減にしろ!提督もあっさり許可を出すんじゃない!!》

《いやいや、お前らなら行けるだろ。なんか爆撃とか食らってもアフロヘアになるだけで助かりそうだし》

(;´_ゝ`)《ギャグ補正が働くのは漫画やアニメの世界だけだぞ》

(´<_`;)《とにかくまず平和的な話し合いをしようじゃないか、俺たちは加賀さんの気持ちを解そうとしただけで悪気は無くてだな………》

「ふふっ」

珍しく取り乱した双子が必死に言い訳を募らせる様子に、今度は口元が緩む。必死に堪えようとした笑い声も、抵抗虚しくあっさりと最終防衛線の唇を突破した。

明らかに詭弁でしか無いはずの「気持ちを解すため」という二人の言葉だが、大変遺憾ながら効果については認めざるを得ない。

( ´_ゝ`)《うむ、狙い通りだな》

(´<_` )《流石だよな俺ら》

………で、彼らはといえば私が含み笑いを零した途端この勝ち誇りよう。先程の狼狽はどこにいったのだろう。

(或いは、本当にあの二人の掌で踊らされたのかしら)

だとしたら、この上なく悔しい。やはり一発模擬戦闘訓練をぶち込んでやろうか。


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