331: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/03/04(日) 23:32:37.66 ID:KbjPGJCl0
更に言えば二人以外のこの場にいる船舶科生徒達も動揺や恐慌を殆ど露わにしていない。僕の話に多少の緊張は見せつつも、冷静にそれらを受け止めて互いに意見を交換し合っている。
(メメ;^ω^)「………」
感心を通り越して、少し不気味ですらある。
別段冷静なことは悪いことではない。このような閉所でパニックが起これば収拾が付かなくなるため、今の全員が落ち着いている状況は有事下にあって理想的と言っても過言じゃないだろう。
ただ、そんな状況をまだ年若い女子高生の集団が───それも、無礼を承知で言えば見るからにアウトロー寄りの、規律とは無縁そうな集団が保てているというのが異様なのだ。
(メメ;^ω^)(状況が異常かつ絶望的すぎて受け入れられていないのかお?いや、生徒たちの様子を見る限りそんな感じじゃない)
「学区って事はまさしくあたしらの真上だよねぇ〜……そういやでっかく揺れたよね、ついさっき」
「第三層に繋がる階段とかが崩れたアレな。しっかしヒコーキ飛ばせる奴が陣取ったってなると益々助けが遅れそうだな」
「食料とか飲み水ってどうだったっけ」
「さっきカトラスに確認したら相応の備蓄はあるらしい。幸いこの区画の非常食料庫や貯水タンクは破損を免れてたからな。電池とラジオ、懐中電灯も1、2週間なら余裕で保つ。……さっき試したとおりラジオは使い物にならねえけど」
「それに、籠もれるからってのんびり救助を待てる状態でも無いしねぇ〜。映画とかじゃ、こういう時船ごとミサイルとか爆弾で沈めちまうって相場が決まってるわけで」
「銃器の類いは流石にあたしらも貯めてないから保安官の人等の持ってた分しかないしな、あとで三月さんにどれぐらい弾薬があるか聞いとかねえと……」
僕があれこれと考察を重ねる間にも、ラムさんとムラカミさんは話し合いを続ける。しばらくウンウンと額を付き合わせて唸っていた二人だが、やがてラムさんが顔を上げ僕の方に────正確には、僕の背後に視線を向けた。
「親分、どうしますか〜?」
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