280:名無しNIPPER
2018/02/11(日) 23:39:41.57 ID:eEG3zdFy0
Central Readiness Regiment ────【中央即応連隊】。陸上自衛隊の中では最も深海棲艦との戦闘経験が豊富な、国内屈指の精鋭部隊だ。
元々は首都圏での対テロ戦闘や国外派兵を見越して設立された部隊だったが、東南アジア戦線での反攻作戦において数々の戦果を上げたため正式に対深海棲艦特殊部隊として再編されたという経緯を持つ。高い練度を誇る一方で規模はあくまで700人という少数精鋭のため、戦況が安定傾向にあった近年は【第二次マレー沖海戦】のような大規模作戦でない限り基本的に宇都宮駐屯地で温存されてきた。
その部隊を、他の方面からも深海棲艦が日本本土に押し寄せてきている状況下で大洗の戦線に率先して割くという。それも、艦娘戦力もまだまだ動員できるにも関わらず。
(無論、ダージリンはあくまでも“動きがあった”と言っただけなので確定ではないザマス。だが……)
関東地方の自衛隊拠点に動きがあるのは当然のことだ。その中でわざわざ宇都宮駐屯地の存在を強調した辺り、彼女の手元には“CCRが動いた”事を示す相当確度が高い情報があるのだろう。
「しかし、学園艦同士の諜報活動ならいざ知らず国の………それも自衛隊や鎮守府の動きをここまで把握できるって聖グロリアーナはどうなってるザマスか?」
「クラウゼヴィッツはこう言ったわ。『情報が多ければ判断が楽というものではない』と。
だけど、取捨選択するだけの情報を集められなければ、そもそも判断自体を下せないと思わない?」
問いかけに対する直接の答えではないが、言わんとすることは解る。設立当初より“謀略と諜報の国”であるイギリスから多くを学んできた聖グロリアーナが、情報収集の手段をあらゆる場所に持っているのは当然だと言いたいのだろう。
それに戦車道履修者は、高校・大学の卒業後進路に陸上自衛隊を選ぶ者が全体の3割を占める。名門聖グロの戦車乗りとなればそれこそ陸自の方から諸手を挙げて歓迎するだろうし、其方方面へのパイプはなおのこと豊富というわけか。
「……さて、ダージリン。大洗町がどういう状況か、というのは解ったザマス。
それで、貴女はこの情報を元手に何を“やらかす”つもりザマスか?」
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