エンド・オブ・オオアライのようです
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227: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/02/02(金) 23:27:43.95 ID:hEif7d7Q0
最初に【学園艦棲姫】を目にしたときに航空隊を押し潰しかけていた恐怖や威圧感は、いつの間にか消え去っている。

損害は出てこそいるが極めて軽微に抑え、目標の第一段階である敵の“停止”も果たした。加えて、本当に少しずつではあるが敵はダメージを受けている───これらの事実が、ロミス達に自信を与えた。

だがその一方で、誰も油断や慢心はしていない。翻弄できているとはいえ敵の攻撃の威力は此方を一撃で粉砕し得るものだし、正直ここにある700機分のミサイルを全て撃ち尽くしても船体殻すら破れないかも知れない。

恐怖や緊張はないが、さりとて油断も慢心もない。自然体でありながら、集中力は途切れていない。ほぼ全員が、現状パイロットとしては理想的な状態になったといえる。

《Hammer-01, 位置に着いた》

《Hammer-06, ターゲットを捕捉》

《Viper Team、Hammerに後続。これを掩護する》

延べにして何十度目かの航空攻撃。ロミスとは別のF/A-18Fの編隊に護衛されて棲姫に接近するのは、Mig-21と共にベトナム空軍が投入したSu-30の4機編隊三つ。

彼らが腹に抱えるのは、旧ソ連が開発した空対艦ミサイルKH-35だ。海自のXASM-3には性能も威力もやや劣るが、それでもやはり空対空ミサイルの何倍も破壊力は大きい。命中すれば相応のダメージにはなる。

そして、目標は何せ3200mだ。電子妨害や対空砲による撃墜を避けるため肉薄する関係もあって、外しようはない。

『ヴォオオオオオオッ!!!!』

怪物が接近してくるSu-30に気づき、背中の機銃群の弾幕を其方に向ける。が、射線の隙間を巧みに擦り抜けて、航空隊はミサイルが確実に当たる距離まで更に近づいていく。

《Hammer-12, FOX-3────ウアッ!?》

そしてミサイルが放たれる直前、編隊の内1機が突然下から伸びてきた“何か”に貫かれて砕け散った。



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