エンド・オブ・オオアライのようです
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214: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/31(水) 23:49:49.90 ID:ojDau+AZ0
顔と思われる部位には眼がなく、代わりに左眼にあたる位置からは船の錨を連想させる形の物体が垂れ下がり、右眼からは中世に使われていた大砲のようなものが突き出す。樹齢うん百年の大樹のように太い腕は、両方とも手首の部分に腕時計のように2連装砲が括り付けられていた。

『─────』

連合空軍は更に接近するが、“それ”は相変わらず甲板の真ん中で両手を着き、頭を下に向け続けている。攻撃をしてくる様子も、艦載機などを繰り出す素振りも見られない。

ただ喫水線の辺りで泡立つ波が、“それ”が尚も前進していることを示していた。

(,,;゚ ゚)《これが“棲姫”なら、あの真ん中の奴は特殊随伴個体って事ですかね。動かないけど、眠ってる、のかな……》

£;°ゞ°)《だとしたら大層ありがたいが、ミーが記憶する限り深海棲艦が戦闘の真っ最中に寝るなんて聞いたことないね。

それに、コイツの姿はどっちかというと────》

(;●゚ ゚●)《────まるで、騎士が主からの命令を待って膝を突いてるように見えるな》

ロミスの台詞の後半を受けて築辺が答えた、その時。

『───────ゴォアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!』

おもむろに顔を上げた怪物が、咆哮した。

(;●> <●)《………ッ!!!》

700機分の戦闘機が奏でるジェットエンジンの音を容易く掻き消し、そもそも防音性能が極めて高い風防ガラスを突き抜けて、帆船のような形のくせに蒸気船の汽笛を思わせる怪物の吠え声が築辺の鼓膜を揺らす。機体全体がびりびりと震動しているような錯覚を受け、思わず操縦桿を握る手に力がこもる。

一瞬朦朧とした視界の端に、何機かの友軍機が揺らぐ様が映る。

(;●゚ ゚●)《っ、とんでもねえバカ声出しやがって!!》


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