210: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/30(火) 23:13:05.13 ID:LBS9mjJd0
だが、参加したパイロット達の中には、勝利を確信している者も、状況を楽観視している者も、一人としていなかった。
たった、1隻。
その1隻に、フィリピン海の防衛線は崩壊した。オーストラリア空軍、ニュージーランド海軍、そしてアメリカ海軍の原子力潜水艦に、数十名の艦娘までが迎撃したにもかかわらず、その悉くを退けて“棲姫”は………【学園艦棲姫】は日本への進撃を続けている。しかも交戦した部隊から入ってくる断片的な情報によれば、敵に損害らしい損害は全く見られないという。
歴戦のパイロット達は、誰もが険しい表情で自分たちが進む方向を見つめる。
今から自分たちが立ち向かう敵は、今までの深海棲艦と“何か”が決定的に違う────そんな漠然とした“予感”が、彼らの胸の内には渦巻いていた。
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