エンド・オブ・オオアライのようです
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101: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/13(土) 23:05:34.14 ID:Q+RJLMSmO
ともあれ、あれから六年が経ち高校の卒業を間近に控えた今まで、幸運なことにその認識を変える必要はないまま過ごせた。

勿論深海棲艦がどれほど恐ろしい犠牲を出したのかはニュースや資料で知っているし、【学園艦】という洋上の教育施設で過ごす以上不安が皆無だったと言えば嘘になる。ニュースで度々流れる犠牲者数や深刻な影響の意味を読み取れるようになってからは、深海棲艦の恐ろしさというものも十分に理解できる。

だが一方で、日本は出現当初の攻勢を凌ぎきり【艦娘】の実装によってその脅威を近海からは完全に駆逐した。自衛隊は戦訓を積み、太平洋側の離島には強力な防護施設が幾つも建設され、何より二万人を越える艦娘が居る───そうした実情から、深海棲艦の恐ろしさ自体は理解しても私は相変わらずそれをどこか他人事のように捉えていた。

勿論、原隊復帰になった蝶野教官やヨーロッパで義勇軍に参加していた西住ちゃんの友達、或いは陸の大洗町の方で時折見かけるようになった反戦・反艦娘デモなど全く影響が皆無というわけではない。それでも、他の国のように街に爆弾が降ってくるわけでも海岸に駆逐艦の群れが上陸してくるわけでもない。

自分から海外に、それも艦娘の守りが手薄な場所にでも行かない限り、戦争も深海棲艦の侵略も相変わらずテレビの中の出来事。私がよく知るこの学校での日々は、この先もずっと続いていく。

そう、思っていた。









ずっとそうなるように、願っていた。



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