95: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/31(日) 11:00:34.44 ID:S+a4hU780
「新しい子とまゆたちでユニット、ですか?」
「うん。今度うちに来ることになったその子とお前たちの三人でユニットを組んでもらおうと思ってる」
「あ……あの、怖い人じゃないですよね」
「大丈夫だぞ乃々。お前と一緒でどっちかといえば地味でおとなしい子だ」
「そ、それならなんとか……」
「ただ」
「ただ……?」
いたずらを思いついているときの顔をしてたっぷりと溜めたあと、ネタ晴らしをするように言った。
「テンションが高くなると、急にヒャッハーーって叫びだすことがあるだけだ」
「ひいいいいいい。むーりぃー」
乃々ちゃんは悲鳴を上げると、机の下に潜り込んだ。
「プロデューサーさん。あんまり乃々ちゃんを怖がらせたら駄目ですよ」
「おっ、さすが乃々のプロデューサー」
「もうっ。からかわないでください」
「あはははは。わるいわるい」
愉快そうに笑うプロデューサーさん。その横顔を見て改めて思う。
やっぱり私はあなたが好き。
あなたには大切な人がいて、だから早く諦めなきゃってわかっているのに。
それでも、あなたを見るとどうしてもドキドキするし、胸がとても苦しくなる。
おバカな私は、どこまでもあなたのことが大好きみたい。
でもね、プロデューサーさん。知ってますか?
あなたがこの事務所に連れてきてくれて。あなた以外にも大切なものができたの。
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