50: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/30(土) 11:04:09.27 ID:8F8qoQQF0
コツリと足音が聞こえた。
振り向くと、そこに乃々ちゃんがいた。
これから怒られるのを覚悟した子供のように俯いて、乃々ちゃんが立っていた。
その姿がきっちりとしたステージ衣装とあまりにミスマッチで、こんなときなのに思わず笑いそうになる。
「ほんとは来るつもりじゃ……なかったんです……」
ぽたりと地面に水滴が落ちた。
「きっとうまくできなくて、怒られて……みなさんのご迷惑になるって思ったから……引き返そうとしたんです」
今日は雲ひとつない快晴なのに、ぽつぽつと乃々ちゃんの真下にだけ雫が落ちている。
「でも、まゆさんの声が聞こえて。必ず来ますって言ってくれて……。いま行かなかったら、まゆさんがきっと困ると思って……そしたら気づいたらここに来ていて……」
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