16: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2017/12/26(火) 22:50:30.00 ID:+y8PjNgpo
「プロデューサーさーん、バスタオル置いておきますね?」
「おー、ありがとう」
あの後、戻ってきたプロデューサーさんに話を聞くとどうやら外はここから見る以上に吹雪いていたようで近所のコンビニに傘を買いに行くことすら難しいようでした。
そんなわけで雪まみれで冷えきったので、今プロデューサーさんはお風呂に入っています。風邪を引いたら駄目ですし不可抗力です。
何故か茄子さんのお顔が過ぎりましたが不可抗力……ですよね、多分。
「ふうっ…やっぱりお風呂はいいですね、プロデューサーさんっ」
「ああ、ありがとうな」
「いえいえ。あ、ちゃんと乾いたんですね。良かったです」
「最近のって凄いんだな。1時間もあればこれくらいだったら乾くなんて」
そう言って嬉しそうにワイシャツの袖をしげしげと見つめる姿がなんだか可愛らしくてつい笑ってしまいました。
そんな私を見て首を傾げるプロデューサーさんに「いえ」と返事をしてからソファに座るプロデューサーさんの隣に座りました。
「歌鈴……?」
「プロデューサーさん……」
そう言ってからプロデューサーさんにしなだれかかりました。ぽすんと身を委ねると体温が直接伝わってきます。
「一緒にいれて、嬉しいです」
囁くように呟きました。プロデューサーさんが口を開きましたがその先を言わせないようにじっと見つめます。
クリスマスはもう終わってしまったけれど。もう恐れないって。自分の気持ちから目を逸らさないって。
目を瞑って深呼吸を一つ。「歌鈴、大丈夫よ」と心の中で奮い立たせて。
歩いて行くプロデューサーさんの背中を追いかけるだけじゃ嫌だから。
「プロデューサーさんっ…! わ、私は…っ!」
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