曜「クリスマスツリーは綺麗ですか?雪は降っていますか?」
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33:名無しNIPPER
2017/12/25(月) 03:51:16.36 ID:Bd0JRqI80
辺りが真っ暗になる時刻、二人は自宅がある沼津駅へと帰って来た。帰りの電車から二人の間には沈黙が流れ、話し始めても一言二言で終わりまた静寂が流れる…そんな様子だった。その無言の時は別れの刻が近いことを示していた


最後に行きたいところがある。曜は言葉を零した。善子は行先を訪ねる。耳を貸すようジェスチャーし、内緒話を打ち明ける子供のごとく小さな声で曜は願いを囁く。それを聞いた善子は一時、目を丸くした。

「だって…あなた…」
「いいの、お願い」
しばらくの思い巡りの後、行くわよ、と一言呟くと曜の手を引いて歩き出した。行先は商店街…見知った場所だ、携帯で調べずとも行ける。

曜の求める先へ向かう最中、繋いだ二人の手の甲に白い綿花の様なものが降ってきた。この沼津では珍しい、今年初めての雪だった。



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