曜「クリスマスツリーは綺麗ですか?雪は降っていますか?」
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34:名無しNIPPER
2017/12/25(月) 03:51:51.19 ID:Bd0JRqI80
夜の更けた商店街は誰もおらず無人だった。二人だけの世界は一層冷たく感じられた。

それは並び立つ店群の吹き抜けになった一角にそびえ立っていた。
おびただしい数のオーナメントで彩られピカピカと光り輝く電飾を纏っている、取り付けられてるのは町の子供手製の飾りだろうか。街の中心に設置されたクリスマスツリーは錆び付いた商店街には不釣り合いな、巨大な輝きを放っていた。


「着いたかな、善子ちゃん?」
「ええ…着いたわ」

曜がクリスマスツリーに向ける目に、感動はない。ただただ、顔が向いているだけだ。


「ありがとう、善子ちゃん」
善子は返事を返さず、強めに手を握って見せた。冷え切った風が体の熱を奪う。掌の熱が浮き彫りになるよう感じられた。


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