曜「クリスマスツリーは綺麗ですか?雪は降っていますか?」
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20:名無しNIPPER
2017/12/25(月) 03:37:30.58 ID:Bd0JRqI80
陽の光が西へと遠のいて、果ての空を真っ赤に染め上げる。ぽつ、ぽつと立つ民家は等しく影絵のように黒く、沈んで見えた。曜と善子は二人で帰りのバスの最後尾に座っていた。

「今日は疲れたね〜」
少し大きめの声で呼びかける曜。それに対する善子の返事はか細い物だった。

「…眠いの…?」
「…ごめんなさい、少し」
本当に申し訳なさそうに善子は言う。事実練習が厳しい日、二人の体力差もあって善子だけが帰りのバスで寝入ってしまうことは以前から多々あった。今回もそれだった、しかし今は事情が違う。

「いいよ寝ても、案内の放送は聞いておくから」
許しを得ると同時に意識を手放しそうになる。聞こえるか聞こえないか程度の声量で再度感謝の意を述べると善子は首を下に向け背を折り曲げて微睡みの世界へと旅立った。



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