【ミリマス群像劇】最上静香「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
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52: ◆17z5a1JMEs[saga]
2017/12/24(日) 03:23:29.52 ID:tCiOWLnR0

百合子「体力をつけるには、ダンベルを持ち歩くこと?」

小説の感想が書かれているのかと思えば、どこかで聞いたことがあるようなことが書いてあった。

杏奈「あ、百合子さん。覗いちゃだめです。」

百合子「ああ、つい。ごめんね杏奈ちゃん。でも、これは?」

杏奈「律子さんのラジオ……全部メモしてるの。どうやったらあんなに人気がでるか、知りたくて」

百合子「凄い、えらいよ杏奈ちゃん!」

もう一度ノートに目を遣ると、律子さんが取り上げた相談内容に答えた内容、話した時間、導入の挨拶。それ等に対する杏奈ちゃんの総評が事細かく書かれていた。
律子さんのラジオは確かに765でラジオの中で一番人気だ。その人気は律子さんのこれまで吸収した豊富な知識に裏打ちされた物だと私は決めつけていた。でも杏奈ちゃんは私のように簡単に決めつけることなく、研究しようとしている。そこに純粋に感心した。

杏奈「杏奈、ゲームが上手くなりたいときは、上手い人の動画を研究してます。だからそのやり方をラジオにも活かせたらって思ったの……」

百合子「うんうん!きっと活きるよ。絶対に!」

杏奈「ああっ!そうだ。百合子さんの小説の話だったよね……ちょっと待っててね。え〜と……」

照れ臭そうに、そう言って杏奈ちゃんは再びバッグの中をあさり始める。どうやらノートを間違えたらしい。またまた私はいけないと思いつつも杏奈ちゃんのバッグの中を覗き見る。ゲーム機とノート、そして……正真正銘のダンベルが入っていて私は絶句した。

杏奈「あった。これ……まずは主人公のヴォーカリストについて、です。このキャラは王道だよね。ザ・主人公って感じで」

百合子「そう、そうなの!決して気持ち的に強い子じゃないんだけど、みんなの声援や期待に応えようと自分を鼓舞して叩き上げるシーンにこのキャラの魅力が詰まってるの!」

ダンベルを発見して閉じた私の口が、好きなものの話になってついつい饒舌になる。

杏奈「けど、もしかして、作者の自己投影が入ってる?」

百合子「え?……ど、どうしてそう思うの?」



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