【ミリマス群像劇】最上静香「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
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◆17z5a1JMEs
[saga]
2017/12/24(日) 03:22:58.96 ID:tCiOWLnR0
6 〜クリスマス当日〜
お金の入っていない筐体の画面にランキングが流れる。杏奈、杏奈、杏奈……
その名前は現在画面に背を向けて、私七尾百合子に向き合うように座る女の子望月杏奈ちゃんのものだ。オンライン対戦黎明期のもので、「全国のプレイヤーと腕前を競う」ことを売りにしていたが、もう都内のゲームセンターで筐体を置いているのはここを含め2か所しかないらしい。
このみさんも実はそのゲームが得意らしいと伝えると、杏奈ちゃんは大喜びだった。よっぽど競技人口が少ないらしい。
ちなみにもう一か所はどこなのかと以前杏奈ちゃんに尋ねたことがあるが、「杏奈の秘密基地だから、百合子さんでもダメ!」と断られた。
『クレーンゲームに録音可能目覚まし時計追加!これで君もあしたから早起きだ!』
店内放送が鳴り響くゲームセンターで、私は負けじと大きな声で杏奈ちゃんに話しかける
百合子「ところで杏奈ちゃん。私の小説はどうだった?」
杏奈「えっと……」
杏奈ちゃんはピンクのマザーズバッグからノートを取り出す。このバッグは乙女ストームで買い物に行ったときにお揃いで買ったものだ。「Going My Way」のロゴが入っている。
私は杏奈ちゃんのノートを覗き見る。
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