【ミリマス群像劇】最上静香「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
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39: ◆17z5a1JMEs[saga]
2017/12/24(日) 03:16:19.70 ID:tCiOWLnR0

静香『ああ〜!!お父さんずるい。スペアキーは反則!』

静香父『ふっふっふ。お父さんの勝ち〜勝負の世界は非常なのだよ』

愉快愉快とお父さんが笑う。

静香『む〜!悔しい!』

静香父『静香、悔しいか?悔しいよな?だったらお父さんとピアノ勝負をしよう。それで白黒つけようじゃないか』

静香『もうっ!望むところ!でもお父さんピアノ弾けるの?この勝負に命を懸ける覚悟はあるの?』

幼い私はまんまと父親の挑発に引っ掛かってしまう。

静香父『え?この勝負、命が懸かってるの?……まあいい、お父さんがピアノを弾けるかどうか……それは勝負してからのお楽しみだ。』

静香『ふ〜ん。それで勝負内容は?』

静香父『そうだな、静香が今習っているアイネ・クライネ・ナハトムジークの第1楽章をうまく弾いたほうが勝ちっていうのはどうだ?』

静香『良いよ!目にもの見せてあげるんだから!』

静香父『よし!勝負開始だ!』 

私の先攻でピアノ対決が始まった。

楽譜を見て鍵盤を見て、足元に道があることを確かめるように恐る恐る私の演奏は進んでいく。ピアノのレッスンをさぼっていたせいで、以前は自然に体が動いた簡単なところですら意識的な動作が必要となり滑らかな演奏といえる箇所はごく一部だ。早く終われ、早く終われと焦燥感に包まれながら指を動かし、ついに楽譜の終わりにたどり着いた時には、「やり遂げた」ではなく「助かった」と感じていた。




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