98:名無しNIPPER[saga]
2018/01/06(土) 20:50:37.07 ID:eJvlprTto
美森「初代勇者の千景ちゃんは、私を止めてに来たの?」
千景「現勇者の東郷さんを止めに来る道理など、私にあるわけないでしょう?」
美森「……なら、何故ここに居るの?」
千景「物語の行く末を見届けに」
美森「……そう、私が行おうとしていることさえ、あなたは見透かすのね」
千景「気にくわないけれど、あなたの思考はある程度読めてしまうのよ」
美森「……そうね。私も千景ちゃんの思考はある程度読めるわ」
千景「例えば、私を"ちゃん"付けする理由。あなたの性格なら郡さんと呼ぶのが後輩と言う立場から考えても自然ではある。けれど、自己申告のあなた以外は全員名前で呼ぶことが勇者部では暗黙の了解となってしまっていた。なら、千景さんと呼ぶ? いいえ、それだと私との心理的距離がさらに離れてしまう。だから、自戒のためにあなたは私を千景ちゃんと呼ぶ選択をした」
美森「……例えば、友奈ちゃんに抱いているあなたの感情。友奈ちゃんも気付いているけれど、千景ちゃんは友奈ちゃんに誰かを重ねている。重ねないように努力しようとするけれど、どうしても重なってしまうのね、気付けばその誰かと同一視してしまっている。──それが、私は本当に嫌なの」
千景「まるでノベルゲームで言うところの正妻気取りの幼馴染ね、あなたは。本当に気持ち悪い」
美森「横から入って来たくせに私の友奈ちゃんを取らないでよ!」
千景「結城さんはあなたの所有物ではないわ。何様のつもり?」
美森「銀だって! 最近は千景さん、千景さんって! なんで私の大切な人ばかり!」
千景「あなた気付いているの? それは二股の気質よ?」
美森「何も知らないくせに! 私がどれだけ友奈ちゃんと銀に救われたと思っているの!?」
千景「知るわけないでしょう。友情は結局のところ双方向でしか成り立たないのだから、あなたの一方通行はただの戯言でしかないわ」
美森「……また私を見透かした上で煽っているのね?」
千景「ええ、当然の話じゃない? 私は最初からあなたが気にくわなかったのよ?」
美森「……奇遇ね。私もよ」
千景「意見が合うわね」
美森「そうね。……きっと私たちは似た者同士、だから同族嫌悪するのよ」
千景「そう、結局はそう言う話よ」
千景(私の東郷さんへ抱く想いは、アニメ視聴後から一切変わっていなかった)
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