高嶋友奈「結城ちゃんは勇者である」
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80:名無しNIPPER[saga]
2018/01/05(金) 22:02:00.06 ID:BSpRr3gRo

*友奈の部屋

千景「ここが……結城さんの部屋……」クンクン

千景(凄い! この空間全てに結城さんを感じるわ!)

友奈「散らかっててごめんね。──ええと、この辺りにあるのがマサオさんだよ」

千景(本棚の一角には旅館に置かれていた漫画と同じシリーズが並んでいた)

千景「いいえ、とても綺麗な部屋だと思うわ。……ただ、結城さんがこう言った本を持っているのは少し意外ね」

友奈「あはは。私もどっちかと言えば少女漫画を読むほうなんだけど、お父さんからいっぱい貰っちゃったんだよね。でもでも! 読むととっても面白いんだよ!」

千景「……」

千景「……お父さんから譲り受けた本だったのね。色々と納得したわ」

千景(結城さんの性格を考えれば不自然なラインナップであると、慰安旅行の時から思ってはいた。しかし、そう言った理由であれば理解は出来る。そして、西暦時代の書籍をここまで忠実に復刻し、世間に浸透している光景が改めて目の前にあった。それに鑑みると、確かに乃木園子の言った通り"わすゆ"がこの世界で執筆されていないことは間違いないだろう)

千景(……乃木園子の名前を出してしまったことで、結城さんの部屋に居る喜びが霧散していくのをありありと感じた。彼女の目的はある程度かみ砕けたし、私自身も手段を選ばない性質であることは否定しない。けれど、私たちの思惑の過程で私たち以外の……勇者部の皆は傷つき、実際、風先輩にあんな顔をさせてしまったのは紛れもなく──)

友奈「勇者部五ヶ条!! ひとおお〜つ!」

千景「!?」ビクッ

友奈「あ、ごめんね。思ったより声が出ちゃった」エヘヘ

友奈「──でも、ぐんちゃん。悩んだら相談、だよ? さっき会った時からずっとぐんちゃんは何かに悩んでいたよね?」

千景(……結城さんに見透かされていた、いえ、今の私が分かりやす過ぎるのかもしれないわね。自覚して、自身がこれほどまで何に引っ掛かりを覚えていたのかを、理解してしまう。だから)

千景「……結城さんには敵わないわ」

友奈「うん……。もし良ければだけど、私にぐんちゃんの悩み事を聞かせてもらえるかな?」

千景(躊躇はあったけれど、結城さんの言葉があまりにも優しくて、結局私は)

千景「……お言葉に甘えさせてもらおうかしら。面白くない話になるとは思うのだけれど──」






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