高嶋友奈「結城ちゃんは勇者である」
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67:名無しNIPPER[saga]
2017/12/31(日) 18:59:35.26 ID:Z+ozzRtCo

千景(乃木園子からの返答が止んだわね。つまり、ある程度以上の心当たりがあると言うこと)

千景「あなたは昨日言っていたわよね? 大赦から教えられてはいなかったけれど、自身が今の状態になってしまうことは知っていた、と」

園子「……そんなこと言ったかな?」

千景(言葉に動揺は一切見せず、平坦な口調で彼女は言う。……でもね、煙に巻こうとしても無駄なのよ)カチッ

『分かってても、友達ともっともっと、遊んでいたかった──』

園子「あー、ボイスレコーダーか……。これはちょっと予想していなかったかな?」

千景「昨日の会話は全て録音してあるわ。だから、あなたの発した言葉に虚偽を生じさせようとしても一切が無駄なのよ」

園子「千景ちゃんは普段から会話を録音しておく人なのかな?」

千景「ええ、生まれつき気弱な性根なものでね」

園子「それなら仕方がないかな」

千景(お互いに飾り繕った言葉だけでの応酬。それでも、先ほどの一件で私に利が生じていることは確かだった。なら、追撃の一手のみ)

千景「──さて、理解してもらったところで訊ねましょう。あなたは何故未来を知っていたの?」

園子「それに答える前に、千景ちゃんの最終的な目的を教えて貰っても良いかな? お互い、お腹の中を探りあっていても時間がもったいないだけだよね」

千景(……腹の探り合いは止めましょう、と言いたいわけね)

千景「ええ、それは同意ね」

千景(ただし、利がこちらにある以上限定的な了承であり、手の内全てを見せるような愚は冒さないことが大前提である)

千景(ゆえに、いずれ伝えなければならない話題であるところの、自身の目的は、要望通り伝えておくことにした)

千景「……元居た世界へと帰る、それが最終的な私の目的よ」

園子「元の世界……なるほど、ね」

千景(驚いた素振りも見せず乃木園子は静かに理解を示していた)






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