52:名無しNIPPER[saga]
2017/12/25(月) 22:48:59.50 ID:gxGQDJVco
美森「友奈ちゃん!」
友奈「あ、東郷さんたちだ。夏凜ちゃんと私でバーテックスは倒したよ。あとは──」
風「封印開始!」
夏凜「なにこれ!? 御霊が大量にあふれてくる!?」
風「アタシがやるわ!」
千景(……決意がにじんでいるわね。後遺症の危険性を踏まえた上での風先輩の台詞だろう。元々責任感の強い人だから、一時的に場の空気が和んだとしてもその危機意識を消せるはずはないし、彼女は決して愚か者というわけでもない。そこから考えれば当然の情況ね。けれど、史実通りなら三好夏凜もまた──)
夏凜「トドメは私に任せてもらうわよ!」
風「夏凜! やめなさい! 部長命令よ!」
夏凜「ふっふーん、私は助っ人で来ているのよ。好きにやらせてもらうわ!」
千景(互いに一歩も譲らない。……その間にも)
友奈「はぁーっ! 勇者、キーック!!」
千景(……やはりあなたが行くのね、結城さん)
バシュー!
千景(炎を纏わせた蹴り技が御霊を貫く。そして、舞い上がる業火。これが結城さんの新しい精霊、火車の力……)
友奈「ふぅ……何事もなかった。成せば何とかなるね!」
夏凜「友奈、あんた何で勝手に……あ」
風「……っ……」
樹「……」
美森「……っ……」
千景(……彼女の右手には満開ゲージが三つも溜まっていた。この場で、自身らに訪れた後遺症を連想しない者はいないだろう)
友奈「ご、ごめんねー。新たな精霊の力を使いたくてつい先走っちゃいました」エヘヘ…
美森「友奈ちゃん……身体は平気?」ギュッ
千景(東郷さんが結城さんの左手を握りしめる。……頃合いだろう)
友奈「うん、元気そのものだよ……って、あれ? ぐんちゃん?」
美森「……あの、千景ちゃん?」
千景(結城さんと東郷さんの間に無理やり割り込み、私は片方の人の手を握っていた)ギュッ
千景「別に……単なる嫉妬よ」
銀「遂に言っちゃったよ!? この人!」
友奈「あはは、二人とも仲良しさんだね」
千景(……見た目上は、結城さんの代わりに私と東郷さんが手を握り合っている形になる。しかし、東郷さんであれば私が二人の仲を邪魔したのだと邪推してくれるだろう。したがって、今後の流れに不自然は生じないはずだった。……世界は花と共に散り、樹海化が解かれていく)
友奈「皆に怪我なく終わって良かったよ」
美森「友奈ちゃん……」
千景(そして、樹海はその役目を終え……)
千景(……さて、ここからが私の本番だ。気を引き締めていこう)
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