3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/18(月) 23:25:16.85 ID:YUfqXVrMo
呆れ果てたように言い捨てるが、それでも男は少女の髪を言われた通りにまとめてやる。
男に頭を任せながら、少女が不貞腐れたように言う。
「はぁ〜、冗談が通じないな。乙女だったら恋人に、一度は言いたい台詞なのに」
「悪いがそんな台詞を吐く奴は、その時点で既に乙女じゃない」
「でも根強い人気がありますよ? 知りません? 処女ビッチって」
「お前のキャラ付けはそれでいいのか? ……っと、できたぞ」
「ありがとうございます!」
男は自分の方へ体重をかけ始めていた少女の体を押し戻すと、やれやれといった風に嘆息した。
少女が完成した編み込みの具合をチェックして、
「やっぱりPさんにしてもらうと、髪のまとまりが違うなぁ♪」と嬉しそうな声をあげる。
「そうか? 俺にはてんで分からんが」
「Pさん、それじゃダメダメです! 恋人なら、彼女のこういう変化にはいち早く気づけるようにならなくっちゃ」
そうして男を叱った後、からかうように目を細めたどや顔少女に彼は言う。
「そりゃあれか? 些細な変化にも気づいて欲しい乙女心」
「だけじゃないです」
「なら小さな変化に気づくぐらい、常日頃から自分を見てて欲しいって女心」
「う〜ん、それもちょっと違うなぁ……」
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