【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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92:名無しNIPPER[saga]
2018/01/07(日) 18:29:03.93 ID:ZtE3BbpK0

「さっさと片をつけてやるんだから!」

 ユニコの心に迷いはない。戦うことが怖くないわけはない。

 けれど、守りたいから。

 自分の後ろにいる、か弱いふたりを。

「はあああああああああああああああああ!!」

 ユニコのブーツがアスファルトを踏みしめる。そして、跳んだ。

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

 今回のウバイトールは巨大だ。だからこそ、駿馬のごとく速いユニコを捉えきれるわけはなかった。

 一直線にウバイトールの眼前に迫ったユニコは、そのままウバイトールに跳び蹴りを加えた。プリキュアとしての力だろう。幾重にも増幅された蹴りは威力抜群で、ウバイトールはその巨体で後ろに倒れ込む。

『ウバアアアアアアア!!』

 川の水がしぶきを上げ、荒れる。ユニコはそのまま身を翻し、河原に着地した。

「ふん。なかなかやるな、キュアユニコ」

 低い声が響いた。堤防の上の遊歩道から、いつの間にか移動したゴーダーツがこちらを見下ろしていた。

「昨日のあなたのおかげでね。私も、だいぶプリキュアの力の扱い方に慣れることができたわ」

「吠えるな。ウバイトール!」

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

 勢いよくウバイトールが立ち上がる。その巨体が身をもたげただけで、大地がごろごろと大きく地鳴りを起こす。

「思い上がったプリキュアを叩きつぶせ!」

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

 ウバイトールはその巨体をぶるぶると震わせ、高く飛び上がった。

「なっ……」

 突然のことに呆気に取られたユニコだったが、すぐに飛び退った。ウバイトールの着地地点が、自分だと分かったからだ。

 ズドン! と。大地が揺れる。



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