【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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89:名無しNIPPER[saga]
2018/01/07(日) 18:27:27.09 ID:ZtE3BbpK0

「ふん。名前くらいは覚えていたようだな、プリキュア」

「フレン、ブレイ、わたしの後ろに隠れて!」

「ニコ!」 「グリ!」

 フレンはブレイの手をひっつかみ、慌ててめぐみの腕から飛び降りた。身構えるめぐみの足下に隠れ、ゴーダーツの姿を陰から見つめる。

「今度はあなたなのね。デザイアとかいう人はどうかしたの?」

「うぬぼれるな。貴様らごとき、あのアンリミテッド最強の騎士が出撃されるまでもない」

 ゴーダーツは不敵に笑う。

「それにしても、デザイア様がおっしゃっていたことは本当だったようだな。くく……もうひとりのプリキュア、逃げ出したのか?」

「っ……」

 思わずうめき声が漏れる。考えないようにしていたのに、ゴーダーツの言葉でむりやりに思い起こされてしまう。

「とんだ腰抜けがプリキュアになったものだな。それも、勇気の王子が生み出したプリキュアであろう? くく……今の勇気の国の王族と同じか。連中は皆、腰抜けで弱虫だからな」

「弱虫なんかじゃないグリ! ブレイたち勇気の国の王族は、みんな勇敢な心の持ち主グリ!」

 めぐみの後ろから、ブレイが叫んだ。ブレイは誇り高い王族らしい王族だ。自分の家系が馬鹿にされれば、黙ってはいない。けれど、

「ほう? ならば剣を取って私と戦うか? 私は一向に構わんぞ?」

「うっ……」

 ブレイがガタガタと震え出す。ブレイは自分では決して認めようとはしないが、やっぱり臆病なのだ。

「……あなたの相手はこの私、でしょう? それとも、伝説の戦士が怖いのかしら?」

 めぐみがふたりを庇うように言葉を放つ。ゴーダーツは不快そうにめぐみをねめつけた。

「くだらん。貴様の相手は私だけではない」


 そして、世界が闇に沈む。


「出でよ、ウバイトール!!」



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