【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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66:名無しNIPPER[saga]
2017/12/31(日) 10:23:03.76 ID:0m/dVbvg0

「……最高指令官、ね。なら、あなたを倒せば、全部解決ってことじゃない」

「ほう? それはどういう意味だろうか」

 めぐみが眼光鋭くデザイアを睨み付ける。

「それくらいも分からないのかしら。あなたを倒せば、フレンたちの事情も、私たちの世界の危機も何もかも、簡単に解決するじゃないって、そう言ってるのよ」

「……面白いことを言う」

「冗談に聞こえたの?」

 めぐみは明確な敵意をデザイアにぶつけた。それに対し、デザイアはまるで幼子のわがままをいさめるように、ただ悠然と受け答えをするだけだ。

「……フレン」

「ニコぉ……」

「フレン、しっかりして。大丈夫。あなたは私たちが守るわ。だから、お願い。勇気を出して。私たちに力を貸して。あなたは、未来を守る優しさの王女、フレンでしょう?」

「…………」

 震えるフレンをギュッと抱きしめ、そっとささやく。その姿はとても温かくて、だからきっと、フレンもそんなめぐみから勇気をもらったのだろう。

「……わかったニコ。めぐみ、変身ニコ」

「ええ」

 未だ立ち尽くしているデザイアを見つめ、めぐみがそっと腕をかざす。その手に煌めくは、ライトブルーのロイヤルブレスだ。

「王野さんも、準備はいい?」

 めぐみの目がゆうきを向く。そう。他でもない、勇気の王子を抱え、腕に桃色のロイヤルブレスをつけた、ゆうきを。

「…………」

 それはきっと当たり前のこと。だって、ゆうきはめぐみの相棒で、昨日だって一緒に戦った仲間だから。

 けれど、

「……ちょっと待って、大埜さん。怖いよ」

「え……?」

「今の大埜さんは怖いよ」

 ゆうきはそう言い切ると、めぐみの腕を優しく下げさせた。



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