【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/06/24(日) 10:09:43.68 ID:sW82/1G70
そのユニコの三次元的な移動に、ウバイトーレは対応しきれないようだった。慌てて目の前にかざしたフルーレで防御をしようとする。
「そんな中途半端な防御で、何ができるのよ!」
ユニコはそのまま、カルテナをフルーレに叩きつけた。
「………………」
『………………』
交錯し、ウバイトーレの背後に、ユニコは着地した。グリフとドラゴが固唾を呑んで見守る中、一拍遅れて、カラン、と乾いた音が響いた。両断されたフルーレが地に落ちた音だ。
『ウバッ……!? ウバァアアア!?』
「……つまらないものを斬ってしまったわ」
一体あの学業優秀スポーツ万能な生徒会副会長は、どこを目指しているのだろうか。一瞬グリフとドラゴの頭に不安がよぎるが、それはそれとして、だ。
『ウバ……! ウバイトォォオオレェェエエエエエエ!!』
「あっ……! ゆ、ユニコ!」
ウバイトーレが逆上したように、後ろを振り返りユニコに両手を伸ばす。しかし、慌てたグリフとドラゴが動くより早く、ユニコは振り返った。その顔は、歓喜に満ちていた。
己の剣が通用したことが、心の底から嬉しいのだろう。
「角ある純白の駿馬、ユニコーンよ! プリキュアに力を!」
空色の光がその場を埋め尽くさんばかりに広がり、カルテナに集約される。
『ウバッ……!?』
ウバイトーレが己の危機に気づくが、もう遅い。ユニコは空色の光をこれでもかとため込んだカルテナを、すでに構えていた。
「プリキュア・ユニコーンアサルト!!」
それは、初めてカルテナを手にしたとき、ゴーダーツに放ったのと同じ、零距離で敵を穿つアサルトだ。回避不能のその一角獣の突撃に、ウバイトーレの腹に大きな穴が穿たれる。しかし。
『ウバッ……ウバッ……』
ウバイトーレは倒れない。ウバイトールであれば、それで浄化されて終わりだっただろう。ウバイトーレは、ユニコの凄まじい剣戟をもってしても、浄化しきることができなかったのだ。
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