【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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586:名無しNIPPER[saga]
2018/05/27(日) 10:06:19.95 ID:IIOvQ4Oi0

「お茶、どうぞ」

「あ……あきら、ありがと」

 あきらとみことが持ってきてくれたお茶がテーブルに置かれる。はじめに目を向けると、すでにはじめはみことから笑顔でお茶を受け取っていた。虚ろな目ではない、いつも通り、生気にあふれる目で。

「そういえば、昨日の雨、すごかったわね」

 めぐみが口を開いた。

「私はもう家に帰っていたから大丈夫だったけど、雨に降られたひとは大変だったんじゃないかしら」

「わたしも雨が降り出したときには家にいたけど、弟のひかるがお遣いに行っててね、」

 ゆうきが応えた。

「傘を持っていったはずなのに、びしょ濡れになって帰ってきたの。なんかヘンなこと言ってたけど……。捨て犬に傘をあげた、とかなんとか」

 ガタッ、と。机が揺れる。

 今度は一体何が一年生書記会計コンビの琴線に触れたのだろうと目を向ける。しかし、そうではなかった。立ち上がって驚き顔をしていたのは、はじめだった。

「き、騎馬さん……?」

「あ……いや、すまない。なんでもない」

 はじめは驚いたような顔を引っ込めて、ゆっくりと椅子に座り直した。

「は、はじめ先輩が……!?」

「動揺されている……!? 大事件です!」

 書記会計コンビの悲鳴だけが、生徒会室に響いた。



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