【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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569:名無しNIPPER[saga]
2018/05/13(日) 22:02:42.70 ID:sptbJ6v70

…………………………

 そして、ドラゴは静かに目を閉じ、唱えた。


「情熱の光よ、この手に集え」


 ドラゴの身体から炎が立ちのぼる。しかしその炎が、ドラゴの身体を傷つけることはないとわかった。ドラゴは、その炎を優しく抱きしめる。

(この炎は、わたしの情熱。勢いに流されるままじゃダメ。自分自身がしたいことを考えて、しっかりと使ってあげないと。それはきっと、詩を書くときと一緒なんだ)

 思い出す。蘭童さんが、己に教えてくれたたくさんのこと。

(表現方法は多彩だ。だからこそ、できるだけ分かりやすく、読み手のことを考えて、詩を作らなくちゃいけない。色々な手法を覚えて、正しく使ってあげる必要がある。情熱を、心の内を、ただ書き殴るだけじゃダメ。それと一緒。情熱の炎を、正しく導いてあげる必要がある)

 もう道は見えている。大丈夫。

 ――わたしなら、やれる。



「カルテナ・ドラゴン」



 炎が爆発した。しかしその炎は、ドラゴを傷つけることはない。

 それは、正しく発現した情熱の炎だからだ。

 そして、その爆発は、そのままドラゴの手の中に集約する。やがて、それは剣のカタチを成す。それこそがカルテナ・ドラゴン。伝説の中の伝説。情熱の国の最秘奥。

 王者より賜りし、伝説の剣。

 そして――、

(あの人を――ダッシューを助けるために、わたしの情熱の炎を燃やす)

 そう、それこそが、きっと、正しい“燃え上がる情熱の光”の使い方。

 戦うつもりだけで使ってはいけない、炎。

 守りたい、助けたい、救い出したい。

 そんな気持ちにだけ応えてくれる、強大な光の力。

 静かなる決意の中に浮かぶ、熱い情熱。

 それを、燃やす。



「“ドラゴネイト”」





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