【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/05/13(日) 22:01:46.93 ID:sptbJ6v70
「なっ……!?」
『ウバァアアアアアア!!』
ウバイトールの叫び声に呼応するように、大量のはさみがプリキュアめがけて飛ぶ。
「優しさの力よ、この手に集え! カルテナ・ユニコーン!」
ユニコの行動は早かった。呼び出したカルテナを構え、空色の光を集約させる。それは、以前より何倍にも強化された“守り抜く優しさの光”の盾だ。グリフと己を守るその盾に、大量のはさみが切っ先をうならせ激突する。
「ッ……ただのはさみじゃないわ、これは……!」
まるでひとつひとつが重い石のようだった。それが凄まじい切れ味を持っていることは、疑いようがなかった。グリフに支えられながらすべてのはさみをはじき返した後、ユニコは身体中の力が抜けて、倒れ込んだ。
「ユニコ!」
「……ふふ。さすがは、あのはさみだ。凄まじい力を持っている」
黒い闘気を纏うウバイトールの横から、ダッシューが現れる。
「あれは主事の蘭童さんのものだよ。返して」
そんなダッシューにまっすぐ、ゆうきは言った。
「それがどうした。ぼくには関係ない」
そして、そのゆうきの言葉を、ダッシューは聞かない。
「……さぁ、終わりだよ、プリキュア。キュアユニコが倒れた今、きみひとりではこの攻撃は防げない」
『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』
ダッシューが手を上げる。ウバイトールが再び大量のはさみを生み出す。そして、ダッシュー自身も、その身体の周囲に大量のはさみやのこぎりを呼び出した。
「変身を解いて降伏しろ。ブレスと紋章を渡せ。命まで取る気はない。束の間ではあるが、アンリミテッドがこの世界を闇に染めるまでの間、余生を楽しむといい」
ダッシューの目は本気だ。グリフはぎゅっと、ユニコを抱きしめる。
降伏するわけにはいかない。
けれどせめて、ユニコだけは守らなければならない。
「……ふん。まったく、嫌になる。諦めが悪いのも大概にしろ」
その瞬間だった。
「プリキュア・エンブレムロード!」
校舎の方から、凄まじい熱量が発せられた。
見間違うはずもない、それは、まぎれもなく、キュアドラゴの“燃え上がる情熱の光”――、
「燃え上がる情熱の証! キュアドラゴ!」
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