【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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518:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 17:36:10.02 ID:7mW+iPec0

「ドラ。だから、あきらは、しばらくキュアドラゴに変身してはダメドラ」

「えっ……?」

 あきらが信じられないという顔をする。

「わ、わたし、せっかくパーシーを守るためにプリキュアになったのに、変身しちゃダメって……」

「その気持ちはありがたいドラ。でも、パーシーもあきらに傷ついてほしくないドラ」

「……けど、アンリミテッドの攻撃は勢いを増しているわ。昨日のようにウバイトールを大量に召喚されたりしたら……。それでなくとも、ゴーダーツやデザイアは強敵だわ。キュアドラゴ抜きで、どれだけ戦えるか……」

 めぐみが言う。

「レプ。だからこそ、あきらには、キュアドラゴの本当の力を会得してもらわなければならないレプ」

 ラブリが言う。パーシーがあきらに抱かれたまま、頷く。

「キュアドラゴの本当の力――“ドラゴネイト”ドラ」

「ドラゴネイト……?」

「そうドラ。伝説には、かつて情熱のプリキュアは、“静かな心の中で、激しい情熱の炎を燃やした”とあるドラ。それこそがドラゴネイトドラ。ドラゴネイトは、悪辣なる者すべてを燃やし尽くし、しかし清浄なる者には何の影響もなかったと言われているドラ」

「“静かな心の中で、激しい情熱の炎を燃やす”」

 あきらが言う。その顔には戸惑いが浮かんでいる。めぐみにも言葉の意味がわからない。心を落ち着かせたまま、激しい情熱を持つなど、できるのだろうか。

「ドラゴネイトさえ会得すれば、キュアドラゴの力はあきらを傷つけるようなことはないはずドラ」

「ラブリも急いで愛のプリキュアを見つけるレプ。四人のプリキュアがそろえば、キュアドラゴひとりに負担がかかるようなこともなくなるレプ」

 パーシーとラブリの瞳には決意が浮かんでいた。ふたりの小さな王女たちは、自分たちのせいであきらが傷ついているという事実が許せないのだろう。あきらのために、がんばると決めたのだ。

「…………」

 めぐみは、黙ったまま、自分の手を見下ろした。その手にカルテナを握り、しかしゴーダーツとデザイアに全く歯が立たなかったことを思い出す。

 ふたりの小さな王女が決意を固めるのなら、自分も同様にやらねばならないことがあるはずだ。

 キュアユニコの“守り抜く優しさの光”は、ゴーダーツとデザイアに破られた。カルテナを使っても、その二人の力には到底及ばない。そして、キュアユニコの力は、守護の力に重きを置かれている。

 ならば、自分自身が強くなるしかない。

 めぐみは強く強く手を握る。ゴーダーツとデザイアの剣に、対抗するための力を手に入れる。その決意を強く固めながら。



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