【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/04/22(日) 20:58:20.49 ID:TS+ShyS90
…………………………
心地よい夢を見ていた気がする。
二十年来の幼なじみと、野山を駆けまわり、遊び回り、勉強をした、そんな記憶。幼なじみの彼は、それを覚えてくれているだろうか。
彼女と同じように、彼もまた、こうやって思い出して、懐かしんでくれていたり、するだろうか。
「……おい、“華姉(はなねえ)”」
優しさとぶっきらぼうさを混ぜたような声だった。続いて、身体がゆったりと揺すられる。夢からゆっくりと引き上げられるように、彼女――誉田先生は目を覚ました。どうやら、机に突っ伏して寝てしまったようだ。顔を上げると、呆れた様子の松永先生が立っていた。
「……? あれ、小次郎くん? どうしたの?」
「どうしたの、じゃねぇよ。黒板を見ろ」
「はぇ……?」
生徒にはとても見せられない、寝ぼけまなこをこすりこすり、誉田先生は背後の黒板を見た。そこには大きく、
『誉田先生! ぐっすりお休みのようだったので、今日は帰ります! お掃除の監督、ありがとうございました! 王野 大埜 美旗』
チョークでそう書かれていた。
「……へ? へ? へ!?」
ガバッと、誉田先生は机から跳び上がる。
「私!? 生徒の居残り授業の監督中に寝ちゃったの!? し、信じられない……職務放棄だわ……」
わなわなと震える身体が止められない。誉田先生の、良い先生としての矜持が、そんなことをしてしまった自分自身を許せないのだ。
「……んー、つか、俺も信じられないんだけどな。あの華姉がそんなことするなんて。睡眠時無呼吸症候群とかなんじゃねぇの? 体調大丈夫か?」
「そ、そうなのかしら……? 酸欠で急に意識を失った、ってこと……?」
よく思い出してみると、急激に睡魔が襲ってきたことは、なんとなく覚えている。しかしその原因も何も思い当たる節はない。
「ま、華姉は俺と違って超優秀な“先生の中の先生”だし、お忙しいでしょうから疲れが出たんでしょうな」
茶化すように言う松永先生に、けれど今はあまり憤慨する気になれなかった。
「学校でそういう呼び方はどうかと思いますよ、小次郎くん?」
「あっ……」
松永先生はバツが悪そうに目を逸らした。
「仕方ねぇだろうが。俺たちしかいねえから、ついついいつもの呼び方が出ちまった」
「ふふ、そうね。私もついつい、あなたのこと“小次郎くん”って呼んじゃうし」
「……生徒の前では本当にやめてほしいけどな」
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